【社内報の担当者必見】従業員の関心を引く社内報の作り方とは。反響を得るための工夫も紹介!

社内報には理念浸透の促進やモチベーション向上、社内コミュニケーション活性化などの効果が期待できますが、社内報がそうした効果を発揮するためには社内で広く読まれる(従業員を惹きつける)必要があります。

しかし「色々と手間をかけて社内報を作っているのに、あまり読んでもらえない」という悩みを抱えている社内報担当者も少なくないようです。

社内報担当者の方に向けて、社内報作りの基本的な流れや媒体の選び方、従業員の関心を引く企画・デザインのポイントなどを解説していきます。

社内報の作り方

ここでは社内報作りの基本的な流れを紹介します

社内報の企画を検討する

目標を設定する

「理念の社内浸透」「社内コミュニケーション促進」「組織一体感の醸成」「モチベーション向上」「離職率改善」など、社内報で達成すべき目標を設定する。

運用の基本スケジュールを設定する

どのようなスケジュールで社内報を運用していくかの基本的なスケジュールを設定する。

発行間隔だけでなく、企画立案や効果検証などのタイミングも検討する。

発行媒体を決める

社内報には紙媒体とWebサイト・アプリなどがあり、目標や社内の現状に照らして適切な媒体を選択する。

制作方法(内製・外注)を決める

社内報の企画・デザイン・取材などの各プロセスについて、社内で行うか外注するかを決定する。

企画やデザインのアイデアをまとめる

掲載内容(社長メッセージ・イベントレポート・など)、掲載形式(定期コーナー・従業員投稿など)、デザイン(レイアウト・色合い・など)を検討して有望なアイデアをまとめる。

社内報を制作する

具体的な企画を選び、デザインやスケジュールを決める

企画を選び、基本的なレイアウトやデザインを決め、具体的な作成・発行スケジュールを立てる。

取材・撮影・情報収集・執筆依頼を行う

企画・スケジュールに沿って、社内報担当部署による取材・情報収集や、社内外への原稿執筆依頼、投稿原稿の募集などを行う。

原稿を執筆・編集する

社内報担当部署で作成する分の執筆と編集、依頼・募集で作成する分の編集を行う。

レイアウト・デザインを整え、校正・校閲を行う

仕上がった原稿をもとに、最終的なレイアウト・デザインを整え、表記ミスや情報の不備・誤認などを修正する。

社内報を発行し、運用する

発行と社内周知

社内報を発行するとともに、発行について社内に周知する。

効果・反響の検証と企画・運用の改善

社内報の効果(閲覧率・目的達成度)や従業員からの反響を検証し、企画内容や運用方法を改善して、より効果的な社内報の実現を図る。

社内報の発行媒体とそれぞれのメリット・デメリット

社内報の発行媒体には大きく分けて紙媒体とWeb社内報・アプリがあります。それぞれのメリット・デメリットをまとめます。

紙媒体の社内報

社内報を紙に印刷し、冊子にして配布するタイプです。企画・制作を社内で行う場合も、印刷・製本だけは印刷会社に委託するのが一般的です。

メリット

  • 世代(IT機器への慣れ具合)を問わない
  • 特別なツールが不要で、導入のハードルが低い

デメリット

  • 印刷費用などのランニングコストが高め
  • 情報発信が一方的になりがち
  • 発行時にしか読まれず、情報がナレッジとして蓄積されにくい
  • 閲覧状況や成果の把握が困難

Web社内報

社内報をWebサイト・アプリなどのコンテンツの形で配信するタイプです。Web制作会社などに委託して制作するケースと、情報共有ツールなどを用いて自社で配信まで完結するケースがあります。

メリット

  • スマホなどの情報端末があればどこからでも閲覧できる
  • 情報をタイムリーに発信しやすく、更新も容易
  • 写真・画像を多用でき、動画も利用できる
  • 従業員側からの投稿も容易で、双方向的な情報発信がしやすい
  • 投稿へのコメント・リアクションなどを通して社内コミュニケーションを活性化できる
  • 社内報コンテンツを一元管理することで、ナレッジとして蓄積・活用できる
  • ツールを導入して発行まで内製化すれば、ランニングコストを低く抑えられる

デメリット

  • デジタル機器に不慣れな世代には敬遠される恐れがある
  • 制作・運用にデジタルツールの導入・浸透が必要で、導入期に金銭的・人的コストがかさむ可能性がある
  • アクセス権限の管理や情報セキュリティ対策が必要

社内報をデザインする際のポイント

デザイン面で留意すべきポイントをまとめます。

ターゲットに合わせた魅力あるデザインにする

「社内報を誰に、どのように読んでほしいのか」という視点で社内報のデザインを検討することが重要です。

ターゲットの年齢層や就業形態(オフィスに集まるデスクワーカー、工場の技術職・作業員、多数の店舗に分散する現場スタッフなど)によって適切なデザインは変わってきます。

情報が綺麗に並べられたスタイリッシュなデザインが好ましい場合もあれば、親近感のあるデザインや簡素で実利的なデザインの方が効果的な場合もあります。

読者のターゲットを明確にし、それに合ったデザインを検討しましょう。

ブランドイメージや一体感の醸成につながるデザインにする

色使い・レイアウト・フォントなどを使い、組織風土に合った一貫したスタイルに仕上げることで、社内報に統一的なブランドイメージや組織としての一体性を感じさせることができます。

逆に、会社の実態とはかけ離れたデザインなどにすると、会社と従業員の間に距離感を生んでしまいます。

デザインを外注する場合は具体的なイメージを伝える

外注先のデザイナーと仕上がりのイメージを共有しておかないと、目的や会社のカラーにそぐわないデザインに仕上がってしまう恐れが高くなります。参考になる雑誌や他社の社内報などを提示しながら、具体的なデザインイメージを伝えるようにしましょう。

定期的にデザインの見直しを行う

検討を重ねて選んだデザインがうまく機能しなかったり、当初はよかったデザインが時間とともに訴求力を失ったりするケースは少なくありません。

ターゲットとの相性やブランドイメージを大切にしつつ、デザインの定期的な見直し・刷新を行っていくことが重要です。

社内報の記事のアイデア4選

社内報の代表的な記事アイデア(企画)を4つ紹介します。

社員インタビュー(自己紹介)の記事

新入社員からベテラン社員・幹部・役員まで、さまざまな従業員を対象としてインタビューを行い、各自のプロフィールや思いを自己紹介形式で発信します。

従業員同士が互いを知るきっかけとなり、社内コミュニケーション(とくに部署の垣根を超えたコミュニケーション)の活性化や新入社員の定着促進につながります。

従業員の普段の業務を紹介する記事

各部署の普段の業務(特徴的な作業や1日の流れなど)を全社に向けて紹介します。他部署には見えにくい業務や、裏方的な部門にも光を当てて、満遍なく紹介していきます。

各部署のモチベーションアップにつながるだけでなく、垣根を超えたコミュニケーションの活性化も期待できます。

社内外向けイベントのレポート記事

社内の恒例行事や研修・部活動、社外向けに行われるセミナー・説明会・催事などをレポートします。自由参加の研修や部活動などについては、社内報で開催情報を事前に配信して参加を募るという活用方法もあります。

社内報で取り上げることでイベントを盛り立てたり担当者のモチベーションを向上させたりすることができ、イベントがうまくいけば社内報の誌面も潤います。

従業員の成長やスキルアップ・業務改善の取り組みを伝える記事

売上成績などの数値化しやすい成果だけでなく、バックオフィスなどの数値化しにくい「縁の下の力」も評価して記事化し、従業員各自のスキルアップや業務環境改善に向けたちょっとした取り組みも幅広く取り上げて紹介します。

従業員のモチベーションアップや気づきを促すことができ、褒め合う文化の醸成にもつながります。

社内報で反響を得るための工夫

従業員の関心を引く社内報にするための基本的な考え方をまとめます。

従業員の声を反映する

社内報は読者である従業員の心に届かなければ効果を発揮できません。従業員目線で企画やデザインを考えるとともに、読者アンケートなどを通して社内報に対する従業員の声を集め、コンテンツに反映させていくことが重要です。

また、従業員自身が記事を書く(投稿する)コンテンツを用意して情報発信を双方向的なものとすることも非常に効果的です。

タイムリーな情報提供をする

情報提供をタイムリーに行うことで、イベントレポートや成果の発信、新入社員紹介などのコンテンツの訴求力を高めることができます。

会社からのお知らせや社長メッセージなどをタイムリーに発信することで、会社と従業員の距離を縮め、組織の一体感やエンゲージメントの醸成を促進することも可能です。

コンテンツを多様化する

いつも同じようなコンテンツばかり発信していると、読むのも作るのも惰性になってしまい、社内報の効果が薄れます。新規性のあるネタや新しい企画・特集などを盛り込んで、コンテンツを多様化することが重要です。

社内報担当者だけで新しいネタ・企画を次々と用意するのは困難なので、企画のアイデアを社内から募集したり、従業員が記事を投稿するタイプのコンテンツを用意したりするとよいでしょう。

Web社内報やアプリであれば従業員投稿型コンテンツを容易に運用でき、投稿に対するコメントやリアクションによって自然にコンテンツを盛り上げることができます。

社内報の配布方法を工夫する

社内報を発行して配布・配信するだけでは、魅力が伝わらず、読んでもらえない可能性があります。社内掲示板・SNSで社内報の発行通知に合わせて内容紹介を行うなど、社内報に興味を持ってもらうための工夫が必要です。

まとめ | 社内報作成にはコツがある

社内報で会社が一方的に意思を伝えるだけでは、従業員の心に届きません。「読者の声を反映した企画・デザイン」「多様な部署・取り組みに光を当てたコンテンツ」「読者目線でのタイムリーな発信」などの工夫を通し、会社側が従業員に関心を持っていることを示すことで、会社の意思も浸透しやすくなります。

従業員が「関心を持たれている」と意識することで、社内報は「自分ごと」になり、モチベーション向上や社内コミュニケーション促進につながります。従業員投稿型のコンテンツを充実させれば、そうした効果をさらに高めることができるでしょう。

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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