研修動画の作り方をステップ別で解説。動画をうまく作るコツや期待できる効果も紹介

研修のコスト増加や講師による成果のばらつきに悩んでいませんか?研修コストを抑え、かつ品質を一定に保つ方法として効果的なのが研修動画です。一度制作すれば何度も活用でき、受講者に対して情報の均一化を図ることができます。本記事では、研修動画の作り方をステップごとに解説し、期待できる効果や成功のポイントまで紹介します。

研修動画の制作で期待できる効果

研修の質を高めるためにはさまざまな方法があります。その中でも研修動画には、従来の集合研修にはないさまざまなメリットがあります。工数削減や品質の均一化など、人事部門の課題を解決する手段として導入が進んでいます。ここでは代表的な四つの効果を見ていきましょう。

一度作れば繰り返し活用できる

研修動画の最大のメリットは、一度制作すれば何度でも使える点です。新入社員研修やコンプライアンス研修のように毎年実施する内容であれば、動画化することで費用対効果が大きく高まります。

具体的には、講師を毎回手配する必要がなくなり、会場費や交通費も削減できます。また、受講者が必要なときにいつでも動画を見返せるため、復習や知識定着の面でも効果的です。質問対応に割く時間や人員の削減にもつながります。

制作時の初期コストはかかりますが、長期的には大幅なコストダウンにつながるでしょう。

研修内容・品質を全社で均一化できる

講師によって教え方や伝え方が異なると、受講者ごとに学習内容にばらつきが生まれます。研修動画を活用すれば、全国の拠点や部署で同じ内容を同じ品質で提供できます。

特に支社や店舗が多い企業では、研修の属人化を防げる効果は大きいでしょう。一定の水準を保った教育を全従業員に届けられます。

時間・場所を選ばない柔軟な学習環境を実現する

動画研修は受講者の都合に合わせて視聴できるのが強みです。業務の合間やテレワーク中でも、パソコンやスマートフォンから学習できます。

集合研修のように全員の予定を調整する必要もありません。シフト勤務の現場や多拠点に社員が分散している企業でも、スムーズに教育を届けられるでしょう。

eラーニングと連携して学習進捗を可視化する

研修動画はeラーニングシステムと組み合わせることで、より効果を発揮します。誰がどの動画をどこまで視聴したかを管理でき、テスト機能で理解度の確認も可能です。

受講状況が数値で見えるため、人事担当者の管理業務も効率化します。たとえば、視聴完了率の低い動画から研修コンテンツの改善ポイントを特定したり、テスト結果が芳しくない領域を部署別・階層別に分析して追加研修を企画したりと、学習データを人材育成戦略の意思決定に活用できる点も大きな魅力です。

研修動画の作り方ステップ

研修動画の制作は、やみくもに撮影を始めても質の高いものはできません。事前の設計から配信まで、段階を踏んで進めることが大切です。ここでは具体的な五つのステップを紹介します。

研修の目的と動画形式を決定する

まずは研修の目的とゴールを明確にしましょう。「何を学ばせたいのか」「受講後にどんな行動変容を期待するのか」を言語化することが出発点です。

目的が固まったら、それに合った動画形式を選びます。代表的な形式は以下の通りです。

  • セミナー型:講師の講義をそのまま撮影する
  • マニュアル型:業務手順や操作を実演で見せる
  • アニメーション型:抽象的な概念を図解で伝える
  • スライド型:資料に音声解説を付けて構成する

内容の性質に応じて、最適な形式を選定することが成功の第一歩となるでしょう。

動画の構成・台本・絵コンテを作成する

動画形式が決まったら、構成案と台本、絵コンテを作成します。伝える順序やメッセージを整理しておくことで、撮影や編集がスムーズに進みます。

絵コンテでは、各シーンの映像イメージとナレーション、テロップを紙面に落とし込みます。この工程を丁寧に行うかどうかで、完成度に大きな差が出るでしょう。

撮影・録音・スライド作成を行う

台本に沿って、撮影や音声収録、スライド作成を進めます。社内の会議室でも撮影は可能ですが、照明と音質には配慮が必要です。

ピンマイクを使うと音声がクリアになり、視聴者のストレスを軽減できます。スライド中心の動画であれば、撮影なしでPowerPointの「スライドショーの記録」機能を使い、ナレーションを録音しながらそのまま動画ファイルとして書き出すことも可能です。

編集・テロップ・BGMで視聴しやすく仕上げる

素材がそろったら編集作業に入ります。不要なシーンをカットし、テロップやBGMを加えて視聴しやすく整えます。

重要なポイントにはテロップを入れると、音声がオフの環境でも内容が伝わりやすくなります。編集ソフトはAdobe Premiere ProやFilmoraなど、用途に合わせて選ぶとよいでしょう。

配信プラットフォームへアップする

完成した動画は、社員が視聴できる環境にアップロードします。YouTubeの限定公開機能やeラーニングシステム、社内ポータルなど、用途に応じた配信先を選びます。

視聴履歴や進捗を管理したい場合は、学習管理システム(LMS)への掲載がおすすめです。アクセス権限を適切に設定し、情報漏洩対策も忘れずに行いましょう。

研修動画制作を成功させるためのポイント

ステップに沿って制作しても、質の高い動画にするには工夫が必要です。ここでは、社内で活用される研修動画を作るための三つのポイントを紹介します。

要点を絞ってコンパクトな動画にする

長時間の動画は集中力が続かず、学習効果が下がります。1本当たり5〜10分程度を目安に、テーマを絞って制作するのがおすすめです。

内容が多い場合は複数本に分割しましょう。短いチャプターに分けることで、受講者は必要な部分だけを効率的に見返せます。企業側にとっても、受講者ごとの進捗状況を細かく可視化できる利点があります。

視聴者目線を意識して制作する

制作側の視点だけで進めると、受講者にとって理解しづらい動画になりがちです。受講者が「見やすい」「聴きやすい」と感じるつくりを意識することが大切です。

話すスピードや声のトーン、画面のレイアウトなど、視聴者の負担にならない工夫を取り入れましょう。

また関連する資料や画像を会話の内容に合わせて動画内に表示するのも効果的です。完成後は社内でモニター視聴を行い、改善点を洗い出すのも有効です。

外部制作会社の活用も視野に入れる

社内のリソースが限られている場合は、外部の制作会社に依頼する選択肢もあります。プロのクオリティで仕上がり、制作工数も大幅に削減できます。

費用は1本あたり数十万円が目安で、アニメーションや実写ロケを伴う本格的な制作では100万〜数百万円規模になる場合もあります。新入社員研修やコンプライアンス研修など、全社員が長期的に視聴する重要コンテンツであれば、投資対効果は十分に見込めるでしょう。

部分的に内製と外注を組み合わせるハイブリッド型も検討してみてください。

研修動画を蓄積して社内のノウハウをストックする

研修動画は一度作って終わりにするのではなく、継続的に蓄積していくことで真価を発揮します。毎年実施する定例研修はもちろん、ベテラン社員の業務ノウハウや過去のプロジェクト事例なども動画化しておけば、社内に残る貴重なナレッジ資産となるでしょう。

特に近年は人材の流動化が進み、熟練社員の退職によって技術やノウハウが失われるリスクも高まっています。属人化しがちな知見を動画という形で残しておくことで、世代を超えて組織に継承できる仕組みがつくれます。

蓄積した動画はカテゴリーごとに整理し、検索しやすい環境を整えることが重要です。新入社員のオンボーディング、中堅社員のスキルアップ、管理職向けのマネジメント研修など、階層別・テーマ別に体系化しておくと活用の幅が広がります。社員がいつでも必要な動画にアクセスできる仕組みをつくれば、自律的な学習文化の醸成にもつながるでしょう。

研修動画の制作は決して簡単ではありませんが、本記事で紹介したステップやポイントを踏まえて取り組めば、自社でも質の高いコンテンツを作ることが可能です。まずは小さく始めて、PDCAを回しながら改善していくことで、研修品質の向上とコスト削減を両立させていきましょう。

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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