Notionの活用方法は？サービスの特徴と機能・利用者の評価や口コミも紹介

Notionはメモやノートの作成、プロジェクト管理、ナレッジの共有など、多様な業務に対応できるオールインワンツールです。高い操作性と拡張性が評価されており、ビジネスシーンでも広く活用されています。主な特徴や代表的な機能を押さえておきましょう。

Notionとは？

Notionは、ノートの作成やタスク管理・データベースの構築など、さまざまな分野で活用できるオールインワンのワークスペースツールです。2016年のリリース以来、世界中で1億人以上のユーザーに利用されています。

従来のツールでは複数のアプリケーションに分散していた機能を統合し、さまざまな業務を一つのプラットフォームで完結できます。テンプレートも豊富であり、個人のライフログから企業のナレッジベースの構築まで、幅広く対応できるのが強みです。

また、データベースやAIアシスタントを組み合わせることで、定型業務の自動化や情報検索の効率化など、業務フロー全体の改善が可能です。

個人利用は無料プランからスタートでき、チームでの利用も段階的にスケールアップできる料金体系により、規模にかかわらず幅広い組織で採用されています。

Notionの主な特徴

Notionは単なるメモアプリや、プロジェクト管理ツールの枠を超えた機能性があり、組織の業務効率化に寄与する多くの特徴を持っています。実際の業務にどのように役立つのか、具体的に見ていきましょう。

タスクの割り当てでエージェントが作業を実行

Notionは、AIエージェントを活用したタスクの実行が可能で、単純なリマインドにとどまらず、実際の作業プロセスを自動化できる点が注目されています。

ページの生成や要約・進捗状況の更新など、人間では時間のかかる作業をAIが引き受けてくれるので、担当者は本来優先すべき業務に集中できます。

さらに、使い続けることでAIがユーザーの業務パターンや好みを学習し、文章のトーンや頻繁に使う表現を反映した提案ができるようになります。

エージェントが更新した内容はチーム全体で共有できるため、社内コミュニケーションの無駄も減らせます。

エンタープライズサーチによる一括検索

組織全体のナレッジを横断的に検索できるエンタープライズサーチも、Notionの特徴の一つです。

従来のワークスペースでは、必要な情報がどのページやデータベースにあるのか探すだけで、多くの時間を費やしていました。しかし同機能により、特定のキーワードを入力するだけで、関連する全コンテンツを一覧表示できます。

検索対象はドキュメント本文だけではなく、データベース内のプロパティやコメント、添付ファイルの内容まで含まれており、情報へのアクセス性が飛躍的に向上します。

特に大規模な組織では、部門・部署間の横断的な情報共有が課題になりがちですが、アクセス権限に応じた情報へ素早くたどり着ける環境の構築が可能です。

AIミーティングノートによる情報管理

会議内容の記録・共有もNotionの得意な領域です。AIミーティングノートは会議の内容を自動的に記録し、重要なポイントを抽出してまとめられます。録音やテキストを取り込むだけで要点を抽出できるため、議事録の作成にかかる手間を削減できます。

また、要約された内容はプロジェクトページとも連携でき、次のアクションにつながる形で情報を残せるのも特徴です。会議の情報が散逸しにくくなり、チームメンバー全体が状況を把握するのに役立ちます。

柔軟なワークフローによるプロジェクト管理

Notionは、ページやデータベースを組み合わせることで、プロジェクトごとに最適化したワークフローを構築できるのも特徴です。ガントチャート・カンバン方式・表形式など、さまざまな表示方法に切り替えが可能で、タスクの進捗や優先度がひと目で把握できます。

チームごとに異なる管理方法にも対応しやすく、テンプレートを活用すれば、運用開始までの時間も短縮できるでしょう。

依存関係の設定や自動化ルールの適用により、タスクの完了と同時に次のステップを自動的に開始するなど、効率的にプロジェクトを進められるようになります。

Notionの代表的な機能

次にNotionの代表的な機能も、整理して押さえておきましょう。以下のように、データベースや共同編集・AIアシスタントまで、業務効率化に直結する多様な機能が備わっています。

それぞれの機能をうまく組み合わせることで、情報管理からタスク運用まで、幅広い業務に対応できます。

データベース機能（テーブル・ボード・カレンダー）

Notionのデータベースは、情報を構造化して管理するための中核的な機能であり、テーブル・ボード・カレンダーなど、複数のビュー形式で同じデータを表示できます。

テーブルでは細かい属性を設定して情報を体系的に管理でき、ボードはステータスごとのタスクの整理に適した形式です。カレンダーでは、スケジュールや期限を視覚的に把握しやすく、チームで共有することで、情報の抜け・漏れの防止にもつながります。

さらに各ビューは自由に切り替えられるため、業務内容やプロジェクトの進捗に合わせて、最適な管理方法を選べるのも特徴です。フィルターや並び替え機能を活用すれば、必要な情報を瞬時に抽出でき、複雑なデータも扱いやすくなります。

プロジェクト管理機能

プロジェクト管理機能は、タスクの割り当てや進捗管理・期限の確認・追跡などを、一つのワークスペースで実行できるのが特徴です。データベースを使ってタスクを管理することで、担当者や優先度が明確になり、プロジェクトの全体像を把握しやすくなります。

またコメント機能を使えば、メンバー間のコミュニケーションがスムーズになり、資料やメモをタスクにひも付けることで、情報の散逸も防げるでしょう。

ガントチャートやカンバン形式など、表示形式を切り替えることで状況に応じた可視化が可能で、スケジュール調整などもしやすくなります。

共同編集・共有機能

共同編集機能により、複数のメンバーが同時にページを編集でき、スピーディーな情報共有が可能になります。誰がどの部分を編集しているか確認でき、コメントを残したり提案モードで変更点を確認したりできるため、ドキュメントの精度の向上にも役立つでしょう。

さらにアクセス権限も細かく設定できるため、部署ごと・役割ごとに必要な範囲だけを共有でき、データの安全性も担保できます。変更履歴機能もあるため、過去のバージョンにさかのぼって内容を確認したり、必要に応じて復元したりすることも可能です。

AIアシスタント・外部連携機能

NotionのAIアシスタントは、長文レポートの要約、英文資料の翻訳、プレゼン資料の構成案作成など、実務で頻繁に発生する作業を支援する機能を幅広く備えています。

また、外部連携機能も充実しており、SlackやGoogle Workspace・GitHubなど、さまざまなサービスと統合できます。

AIによる自動生成と外部データの取り込みを組み合わせることで、より効率の高いワークフローの構築が可能となり、業務全体を最適化する仕組みをつくれます。

Notionの活用シーン

Notionはその柔軟性の高さから、さまざまな業界・職種で広く活用されています。個人利用では日記や家計管理など、生活のあらゆる情報を一元管理するツールとして人気です。

一方、ビジネスシーンでは、ナレッジベースや業務マニュアルの作成、プロジェクト管理の統合プラットフォームとして活用されるケースが多くあります。特に情報更新のしやすさや、検索性の高さが評価されているようです。

また社内Wiki として、部門・部署の垣根を越えた情報共有を可能にする場として、積極的に活用している企業も少なくありません。クリエイティブ分野では、企画書やアイデアの整理、タスク管理をまとめて運用できるツールとして、重宝されています。

Notionの評価・口コミ

Notionを利用しているビジネスパーソンの評価・口コミも、いくつか紹介します。導入の参考にしてみましょう。

【口コミ1】人材｜社内情報システム（その他）｜従業員数：1,000人以上｜契約タイプ：有償利用

SlackやGitHubと、シームレスに連携できる点を評価したい。各ツールの更新内容が自動で反映されるため、チームメンバー全員がすぐに最新情報を共有できる。

モバイルアプリに関しては、もう少し使いやすくなってほしいと思うが、複数のツールを横断管理できるメリットは大きい。自由度が高いので、もっと多くの使い方がありそう。

【口コミ2】情報通信・インターネット｜宣伝・マーケティング｜従業員数：20～50人未満｜契約タイプ：有償利用 

議事録・ToDo・KPI管理など、用途に応じてテンプレートがあるので便利。マーケティングのタスクやツールの使い方などを、マニュアルとして蓄積するような使い方ができる。

管理ルールを整えるのが少し面倒で、モバイル版は画面が小さくて見にくいが、情報を集約するツールとして役立つ。スプレッドシートやGoogleドキュメントなど、バラバラで管理していたマニュアルが、Notionで集約されたことで検索性が上がった。

【口コミ3】その他小売・卸売｜その他一般職｜従業員数：20～50人未満｜契約タイプ：無償利用

これまではChatbot程度と思っていたが、AIの精度に驚いた。機能説明なども含めて回答が返ってきて、設定も指示をすればAIが実行してくれる。 

AIに質問して、回答を得られるまでの時間は少し長く感じるものの、タスク管理ツールとして非常に満足している。AIが搭載されていない頃のNotionで使わなくなった人は、ぜひ一度触ってみた方がよいと思う。

Notionの活用で日常業務を効率化

Notionは高い機能性と柔軟性により、ビジネスシーンでも幅広いニーズに対応できるワークスペースツールです。データベースによる情報の構造化や、共同編集による協働の促進など、現代のビジネスシーンで求められる機能を包括的に提供しています。

導入のハードルも低く、無料プランから始めて段階的に機能を拡張できるので、まずは小規模なプロジェクトや、個人のタスク管理などからスタートするのがおすすめです。

部門ごとのマニュアルやプロジェクト情報など、社内に散在していた情報を1カ所に集約することで、組織全体の生産性向上につながるでしょう。