POINT
- 課題:シフト制で情報共有が十分にできていなかった
- 課題:コロナ禍でコミュニケーションが減ってしまった
- 運用:人事と若手がタッグを組んでプロジェクトを動かした
- 運用:説明会を何度も開催して導入への不安を払拭した
- 効果:社員が商品レビューなどを積極的に投稿、活性化した
- 効果:社長の思いが一斉に全社員に届くようになった
落ち着いた紫色が行き交う人の目を引く総合ディスカウントストア「多慶屋」。食品から衣料品、家具、文房具など、さまざまな商品を扱っています。
正社員とパート社員あわせて300名以上の従業員からなる多慶屋様では、シフト制で勤務する小売業ならではのコミュニケーション上の課題を抱えていました。
同社がTUNAG(ツナグ)を導入するに至った経緯や効果について、代表取締役社長の竹谷宗二様、TUNAG導入プロジェクトメンバーの伊藤欣司様、志賀隆広様、河田光司様にお話を伺いました。
導入前に課題に感じていたこと
小売業ならではのシフト勤務で情報の共有が十分にできていなかった
※取締役 経営企画・人事総務・不動産施設管理グループ管掌 伊藤欣司様
〜TUNAGを導入される前、御社ではどんな課題を感じられていましたか?〜
伊藤:私たちの会社では、「楽しさワクワクバリューカンパニー~笑顔と価値を生み出す会社~」というビジョンを掲げています。お客様にわくわくしてもらうためには、スタッフもわくわくできる職場でなければいけません。そのためには、社内の関係性を向上させることが大切です。しかしながら、私たちには小売業ならではの課題がありました。その1つが、シフト勤務です。
シフト制で勤務していると、同じ部署で仕事をしていてもなかなか社員同士が会う機会がありません。部署が違えばまったく会えないこともあります。お互いの名前と顔が一致しなかったり、会話ができなかったり、コミュニケーションが取れていそうで取れていないというのが悩みでした。
もう1つ、社内の情報共有にも課題がありました。当時は会社で決定事項があると、部課長から係長、フロア、パート社員という順に段階を踏んで情報が伝わっていたため、全体に情報が行き渡るまでに非常に時間がかかったり、情報が間違って伝わってしまったりといったことがあったんです。
コミュニケーションと情報共有という2つの不満を解消すると同時に、頑張っている社員を賞賛する文化を根づかせたい。そんな想いを叶えてくれるコミュニケーションツールを探していました。
〜新型コロナウイルスによる社内コミュニケーションへの影響はありましたか?〜
伊藤:こうした状況の中で、社員が不安を感じていたのは間違いありません。緊急事態宣言が出て時短営業になったり、出社がしにくいと感じるスタッフが出てきたりといった影響はありましたね。
志賀: 1回目の緊急事態宣言で、急遽休んでもらう人が出てきましたが、当時はTUNAG導入前だったので、そういった連絡はスタッフがプライベートで使っているSNSツールやメール・電話などでお知らせせざるを得ない状況でした。社員に公私混同させることはなるべく避けたいと思っていましたが、やむを得ませんでした。
ほかにも、コロナ禍では社員同士で飲みに行くことができなくなって、コミュニケーションがより取りづらくなったと感じていました。
TUNAG導入のきっかけ
ツールのカスタマイズがしやすく親しみやすいUIが魅力だった
※人事総務グループ マネージャー 河田光司様
〜そうした課題を抱える中、TUNAGの導入を決めたきっかけとは何だったのでしょうか〜
伊藤:もともと営業の志賀とも、ES(社員満足)を高めてCS(顧客満足)を高めたいという話をしていて、そうした課題を解決してくれるツールを探して展示会に行ったんです。そこでTUNAGを知りました。
TUNAGの担当者の話を聞いてみると、FacebookとLINEを合体させたようなツールで、社員も使用感をイメージしやすいのではないかと思いました。
もう1つ、クラウドサービスで各社にあった形にカスタマイズできるという点も魅力でした。ツールとしての自由度が高いと感じたんです。
河田:ユーザー目線で、社員が親しみやすいUIだと感じたことも大きいですね。弊社はベテランの方も多いので、スマホを使った経験が浅い人もたくさんいました。そうした人たちにとっても使いやすいツールであることを前提で探していて、出会ったのがTUNAGでした。
これまでも「インターフェースは素晴らしくてもタスクが多すぎて使いづらい」「できることがたくさんあっても持て余してしまう」といった例はよくありました。賞賛文化が醸成できそうなツールであってもチャット機能がついていないなど、私たちがほしいと思っている機能がバランスよく揃っているものがなかったんです。
伊藤:これまでさまざまなコミュニケーションツールを探してきましたが、どれも物足りなさを感じていました。真ん中でそれらの穴をうまく埋めてくれたのがTUNAGでした。
TUNAGの運用方法
経営層と若手プロジェクトチームが一体となって導入をリード
※取締役 営業本部長 志賀隆広様
〜TUNAGを導入するにあたって、不安はありませんでしたか?〜
河田:TUNAGの当社担当の方にいろいろと親切に教えていただいたので、スムーズに導入できました。このツールで何ができて、何ができないかという点を事前にしっかりと打ち合わせできていたこともあり、不安はありませんでしたね。
〜TUNAG導入後、どのように社内に浸透させていったのでしょうか。運用面でのお話をお聞かせください〜
伊藤:当時、コミュニケーションに課題感を持っていたのは役員だけでなく、若手社員も同じでした。若手社員側では営業本部長の志賀が統括となって、創発プロジェクトチームを立ち上げていたんです。
志賀:当社ではこれまで、職場ごとの朝礼やいわゆる飲みにケーションなど、社員同士のオフラインでのコミュニケーションを大事にしていました。
ところが、コロナ禍で朝礼ができなくなるなど直接的なコミュニケーションがなくなり、なかなか情報が行き渡らなくなってしまった。創発メンバーはそこに課題を感じていました。
全社員向けのコミュニケーションツールが欲しい、と創発メンバーで話していたときに役員側からTUNAGを提案され、ピンときたんです。そこでTUNAGの担当者の方を呼んで説明いただいたところ、これなら私たちが抱えている課題の解決につながるのではないかと熱量が高まっていきました。
河田:ちゃんと伝えなければ伝わらない、伝える努力はしっかりやるという社風のため、TUNAGの担当の方と一緒に何度も説明会を実施しました。
導入に際しては、社員がほんとうにTUNAGを使ってくれるのか不安でしたが、思った以上にみんなが乗ってくれました。
志賀:70歳近いパート社員の方が、TUNAGを使うためにガラケーからスマホを買い替えてくれたのは印象的でしたね。「TUNAGを使えるようにしてほしい。好きなように設定して!」と言ってスマホを渡されたんです。TUNAGが確実に浸透してきているなと感じた瞬間でした。
※多慶屋様の制度一覧「コミュニケーション」と実際の投稿画面です。TUNAGでは各企業様の課題や目的に合わせたコンテンツを企画・運用することができます。多慶屋様はオリジナルのコンテンツを企画し、社内のコミュニケーション活性化を目的に制度を効果的に活用いただいております。
TUNAGの効果について
コミュニケーションが活性化、情報がTUNAG上に集まり始めた
※代表取締役社長 竹谷宗二様
〜TUNAGを導入して、効果を実感されていることはありますか?〜
志賀:社員のコミュニケーションが活性化しましたね。たとえば、社員が自分で商品を試した写真や動画をTUNAGに投稿して紹介するという使い方をしています。
ある社員は、商品として扱っているくもり止めシートでメガネを拭いてから加湿器の前にあてて、本当に曇らないのかどうか試して、その動画を投稿しました。それが社内でバズって、社員たちがくもり止めを買いに行ったということがありました。それ以降もいろんな商品を売り場の社員がアップしていますね。
もう1つ、TUNAGのプロフィール検索機能を活用したこんな事例もあります。秋田食品フェアをしたときに、食品の担当者がTUNAGのプロフィール検索機能で秋田県の出身者をリストアップしたんです。そこで挙がった秋田県出身の社員たちに秋田弁でポップのコメントを書いてもらったところ、商品の売れ行きが伸びました。同じことを青森食品フェアでもやって好評でした。
そのうちに、TUNAGを使って商品をプロデュースする社員まで現れました。「この商品を使ったレシピを募集します」という呼びかけに多数の応募があり、採用されたレシピを実際に売り場に提示する。こんなふうに、全社を巻き込んだ企画が活発に行われています。
もしかしたらこれまで各部署でこうした動きがあって、経営者側からは見えなかっただけなのかも知れませんが、TUNAGによって可視化されるようになりました。社内の情報がここに集まっている印象が強いですね。
※制度の「お知らせ」一覧とオリジナル制度の「TAKEYAmarket!(タケマ!)」の投稿画面です。店内のオススメ商品・売り場(コーナー)の情報をTUNAG上で発信し、社員のみんなに知ってもらうことを目的としたコンテンツです。
〜TUNAG導入前に御社が抱えていた課題は解決されたでしょうか〜
伊藤:もともとTUNAGでは、会社から発信する情報を共有することを想定していましたが、それは担保することができたと思っています。
また、これまではプライベートで使っているSNSで社員同士のやり取りをしてもらってきましたが、それをTUNAGのチャット機能に置き換えることでコンプライアンスをクリアすることができました。
TUNAGを導入したことで、明確にこれら2つの成果が出ましたね。
導入当初、社員のみなさんに自己紹介を投稿してもらったのもよかったです。部署以外の知らない人について、人となりを理解できたことは大きな効果でした。
〜竹谷社長は動画メッセージを投稿されていますが、どのような思いがあるのでしょうか〜
竹谷:もともと朝礼で話しているところを動画にとって、あとから全社員に見てもらうようなことをしていました。というのも、コロナ禍で大人数が集まる朝礼も出来なくなり、更に朝礼を行っていた会議室は限られた人数しか入ることができなかったからです。TUNAGで動画を共有できるようになって、全員が一斉にアクセスできるようになったので、情報共有の時差がなくなりました。
動画だと、声のトーンや強弱、身振り手振りがそのまま表現できるので、文章では表せない部分まで伝えることができます。
※実際の制度一覧「会社からみんなに伝えたいこと」と社長メッセージ「宗ちゃんメッセージ」です。TUNAGでは制度の投稿画面で動画コンテンツの配信ができます。多慶屋様では動画で情報発信を行なうと共に、社長自ら一つ一つの言葉を選びながら更新してくださっている臨場感がとても伝わってくる内容となっております。
TUNAGで実現したいこと
TUNAGは小売業者におすすめしたいツール
〜実際にTUNAGを使っていただいて、どんな課題を持った企業様におすすめだと思われますか?〜
志賀:小売業やサービス業に合ったツールだと思います。パソコンに向かえないという事情のある会社にはよいのではないでしょうか。社員にしっかりと自分の想いを伝えたいと思っている経営層がいる会社にもおすすめです。動画でもテキストでも伝えられるのは強みですね。
〜今後TUNAGを活用して、どんなことを実現されたいと考えていらっしゃいますか?〜
伊藤:現状のTUNAG活用の課題は、見ているだけの人と積極的に発信している人とのかたよりがある点です。部署内の自分のチームの中だけでもいいので、自分の存在を出して投稿してもらえるよう促していきたいですね。
志賀:今後実現したいこととしては、会社のビジョンや企業理念、行動指針を実現するような取り組みをして、それを役員としてメッセージを発信していきたいと思っています。
〜今後、TUNAGにどんなことを期待されていますか?〜
河田: TUNAGの担当者の伴走力がありがたく、サポート面では十分に満足しています。今私たちが悩んでいるのが、ドキュメント機能をどう使ったらいいのかという点です。資料をうまくまとめるなどしてドキュメント機能を使いこなし、今よりもスピーディーに情報にアクセスできるようにしていきたいと思っています。
伊藤:より多くの社員が参画できる入り口として、ゲーム性を持たせたり、リワード機能を取り入れたりしてユーザー目線での進化を持たせていきたいですね。今よりも活用が楽しくなるのではないかと思います。
〜竹谷様、伊藤様、志賀様、河田様、お話いただきありがとうございました!〜