パチンコホール「ガーデン」、情報共有を紙からアプリへ。従業員の主体性や自信を育むDX事例
パチンコホールを「ガーデン」「ウエスタン」の屋号で事業展開する株式会社遊楽様。同社では、情報共有に時間がかかることや、アルバイトを含めた情報伝達ツールがないことに課題を感じていました。
これらの解決のためにTUNAG(ツナグ)を導入後、アルバイトを含む全従業員でのスピーディーな情報共有や、従業員の主体性の育成に効果を実感しています。
約1,100名でTUNAGをどのように活用しているのか、⼈事部 部⻑の柳澤様(以下、敬称略)にお話を伺いました。
※記載の内容はインタビュー時点の情報です。
情報共有のスピード向上が課題だった
アルバイトが使える情報共有ツールがなかった
〜TUNAG導入前、御社ではどういった課題をお持ちでしたか?〜
柳澤:アルバイト社員と正社員が一緒に使える情報共有ツールがなく、店舗ではノートを使って引き継ぎをしたり、朝礼や終礼で情報共有をしていたのですが、情報共有のスピードをもっと上げたいと思っていました。
個人用SNSでの連絡が従業員の負担に
〜その他に課題に感じていたことはありますか?〜
柳澤:店舗内の連絡に個人のSNSのグループチャットを利用していたため、「休みの日も通知が来て負担に感じていた」という声がありました。やはり仕事専用として使えるツールの導入が必要だと感じましたね。
スマホ対応でアルバイトも利用できるTUNAGを導入
〜ツール導入を検討する中で、TUNAG導入の決め手は何でしたか?〜
柳澤:アルバイト社員も利用できるツールで、情報伝達も早くなると期待できたからですね。スマホで使えるので、たとえば「出勤前にちょっと見ておこう」とかができるじゃないですか。
具体的な部分では、申し送りやシフトなどコンテンツを分けて共有できるのが良いと思いました。チャット機能も個人SNSに代わる手段として使えそうだと感じました。
アルバイトへの情報共有や、1on1のデータ比較に活用
接客の好事例や新台情報をアルバイト含め共有
〜アルバイト社員の方も含めた情報共有という点で、TUNAGをどう活用していますか?〜
柳澤:店舗内の全員にミステリーショッパー調査の結果を共有して改善に役立てたり、店長が年間戦略や2〜3カ月後の戦略を共有しています。
他にも、接客の具体事例を共有して、サービスの質を高めています。「こういう接客で喜んでいただけた」「こういう配慮が必要」などの情報を、アルバイト社員も含めて誰でも投稿できるようにしていますね。
〜従業員のみなさんは、TUNAGをどんなタイミングで使っていますか?〜
柳澤:朝礼で各自スマホを開いて、共有事項を一緒に確認します。それ以外は、出勤前や退勤後など、個人の好きなタイミングでTUNAGを見てもらっています。
〜本社から店舗への情報共有にもTUNAGを活用していますか?〜
柳澤:「新台先取り情報!」として、全店に新台についての情報を流しています。
以前まで紙ベースで発信していた情報ですが、ペーパーレス化や業務効率化、アルバイト社員への情報伝達の観点からTUNAGに移行しました。
経営陣のメッセージ発信で、現場との信頼関係を築く
〜経営陣から従業員の皆さまへの発信もTUNAGで行っていると伺いました〜
柳澤:経営トップのメッセージをアルバイト社員を含む全員に共有し、経営と現場の目指すベクトルを合わせたり、関係構築に利用しています。
社長が発信する内容は多岐に渡り、全社目標や経営戦略、社内行事への想い、オススメの書籍紹介などを定期的に発信しています。常務からは主に動画で、営業戦略や全社共通の戦略について発信しています。
上司・部下のデータを比較して改善につなげる「GARDEN式1on1」
〜他に、どういった活用の仕方をしていますか?〜
柳澤:当社では、上司と部下が1対1で話す「GARDEN式1on1」を運用しています。
1on1の実施後、上司と部下がそれぞれ、話したテーマや満足度、相手の傾聴姿勢が心理的安全性を担保できていたか、などをTUNAGで報告しています。
上司と部下がそれぞれ報告するのは、あとから両方のデータを見比べて1on1の改善につなげるためです。当社の「GARDEN式1on1」のルールでは、両者が話す割合を「部下:上司=7:3」と定めていますが、上司が7:3で話したつもりでも部下は5:5に感じることがあるんです。
その差を埋めてより適切に1on1を実施していけるように、TUNAGのカスタムダッシュボード(※)で各項目の点数や平均を見ています。
※遊楽様では、TUNAG利用データを企業様ごとにカスタマイズして集計・グラフ化できる「カスタムダッシュボード」も活用しながら、エンゲージメント向上に取り組まれています。
スピーディーな情報共有や主体性の育成に効果を実感
毎月1人1時間の時間短縮、社長と若手社員の距離も縮まった
〜情報共有に関して、TUNAGを活用することでどんな効果が得られましたか?〜
柳澤:以前までの「ノートを開いて、内容に目を通して、完了のサインを書く」という時間を1人1分とすると、投稿数を考えれば毎月1人あたり1時間ほど、情報共有の時間短縮に繋がっていると思います。
また、さまざまな営業施策をどういう目的でやるのか、現場の正社員やアルバイト社員も誰もが答えられるほどの状態になっていて、営業戦略のベクトルを合わせる点でも効果を感じています。
他にも、社長が投稿したオススメの書籍について、若手社員が「本読みましたよ」「あれ良いですよね」と投稿内容を話題に社長と会話する機会が増えたようです。社長と若手社員の距離が縮まるキッカケにもなっていると感じています。
従業員が主体性や自信を持ちやすくなった
〜TUNAGで「GARDEN式1on1」の実施報告をすることで、何か効果はありましたか?〜
柳澤:報告場所を以前のアンケートフォームからTUNAGに移行したことで、従業員が自分の投稿内容を確認できるようになりました。「経験学習サイクルを回す」ための内省の枠組みが、TUNAGで運用できていますね。
〜従業員の教育の面で、その他に感じている効果はありますか?〜
柳澤:TUNAGを積極的に活用している店舗では、接客ナレッジなどの投稿にスタンプやコメントがたくさん付いています。投稿した本人にしてみれば、自信になりますよね。自分の店舗の改善点を主体的に提案したり、他店舗での学びを共有したりと、TUNAGは個人の主体性を生む教育ツールの役割も果たしています。
他にも、個人の「やってみたい」を形にした取り組みを投稿する「AGERU⤴」というコンテンツを開始しました。取り組みに対して、上司もスタンプで承認したり、応援のコメントをします。
このコンテンツが始まり、正社員からアルバイト社員まで、皆さん自分が投稿した内容に承認がつくことで、自信を持つようになっています。
TUNAGは「人と人」「心と心」をつなぐツール
〜遊楽様にとって、TUNAGはどんなツールですか?〜
柳澤:本当に名前の通り「つなぐ」なんですよね。情報共有の面で、アルバイト社員の皆さんを含めて全員をつなぐという意味では「人と人」をつなぐツールだと思います。
また、教育の面では上司と部下をつないだり、自信を高めてくれるので、「心と心」をつなぐツールだと感じますね。
〜遊楽様からご覧になって、TUNAGはどんな企業におすすめですか?〜
柳澤:やはり、多店舗展開をしているような企業にはおすすめですね。店舗内、店舗間、さらに本社と店舗。社内にさまざまな方向のつながりがある企業には特に、効果が大きいツールだと思います。
経営陣も巻き込み、初期の段階で「文化」をつくる
経営層・店長を巻き込みTUNAGを浸透
〜TUNAG導入当初に苦労したことや、工夫したことがあれば教えてください〜
柳澤:まず経営層や店長をしっかり巻き込むことを意識しました。ありがたいことに社長がTUNAG導入推進に協力してくれましたので、全社展開はスムーズにできました。
経営層や店長向けの説明会でTUNAGの導入目的や、実際の使い方、テスト店舗の運用内容を共有し、次に経営層や店長から自部署の部下に同じ内容を共有してもらい導入を進めました。1,000名近くの正社員やアルバイト社員がいますが、導入に際して、特に問題はありませんでした。
最初に「当たり前の文化」を作ることが重要
〜従業員の皆様が利用を開始するにあたり、工夫したことはありますか?〜
柳澤:TUNAGのカスタマーサクセス担当の方から「アルバイトの方で、プロフィール画像に顔写真を出したがらない人がいるかもしれない」という話を聞いていました。そこで、利用を開始した最初の時点で、正社員には基本的に顔写真を設定してもらうようにしました。
最初にそうしておけば、あとは「当たり前の文化」になっていくと思ったんです。思った通り、顔写真の設定を拒否する方は意外と少ないですね。
〜やはり顔写真が設定されていると、顔と名前が一致して従業員の方もコミュニケーションが取りやすくなりますよね。〜
柳澤:コミュニケーションといえば、スタンプの数も増やしましたね。今は200種類以上あるのではないでしょうか。
「スタンプがたくさんあるから、投稿に対して気軽に返信ができる」という声をもらっています。
一人ひとりが、さらに努力し成長できる組織づくりを
〜最後に、遊楽様の今後の展望を教えてください。〜
柳澤:人的資本という考え方もあるように、当社も「人」こそが一番大切だと考えています。企業理念「G-MODEL」の中でも、ガーデングループで働くすべての人が、経営者の目線を持ち、常に自ら「改善変革」していくことが重要です。
一人ひとりの目指す未来が明確にあり、それに向けて努力し、成長していく。そういった組織を作るために、今後もTUNAGには情報共有ツールとしての役割はもちろん、一人一人が自信を高めるツールとしての役割も期待しています。
「G-MODEL」のさらなる浸透のためにも、新たに理念浸透のコンテンツもやっていければと思っています。
〜柳澤様、お話いただきありがとうございました!〜