サンクスカードを従業員が苦痛に感じる理由は?効果的な対処法も解説
サンクスカードにはさまざまな導入メリットがありますが、運用がうまくいかない場合は苦痛に感じる従業員も出てきます。理由を把握し対策を講じることで、職場に定着しやすくなるでしょう。サンクスカードを従業員が苦痛に感じる理由や定着のコツを解説します。
サンクスカードが職場にもたらす効果
サンクスカードが社内に定着すれば、企業としてさまざまなメリットを得られるでしょう。まずは、サンクスカードが職場にもたらす効果を解説します。
コミュニケーションが活性化する
サンクスカードは従業員同士で褒め合う制度です。感謝の気持ちをやりとりすることで、普段はあまり接することがない人とも触れ合う機会が生まれ、コミュニケーションの活性化につながります。
また、自分が感謝されると相手にもありがとうの気持ちを伝えたくなるため、社内に称賛文化が根づいていきます。常にポジティブな感情を持って仕事に取り組めるようになり、コミュニケーションもより活性化されるでしょう。
相手を褒めて労る文化が根づくと、信頼関係も高まります。チームワークも良くなり、良好な職場環境が形成されていくのです。
従業員エンゲージメントが向上する
従業員エンゲージメントとは、会社への信頼感や帰属意識、仕事に対する情熱ややりがいのことです。従業員エンゲージメントが向上すると、会社と従業員が同じ目標を共有しているという理解と共感が育まれます。
サンクスカードが定着すれば隠れた頑張りや貢献が可視化されやすくなり、従業員の自己肯定感が向上します。会社で働いていることにも心地よさを感じるようになり、会社への信頼感や帰属意識が自然と高まっていくのです。
従業員エンゲージメントが高い組織は、生産性が高く業績も向上するといわれています。また、顧客に満足してもらえるサービスを提供しようとすることで、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
離職率が下がる
離職率が高い職場は、人間関係に多くの問題を抱えている傾向があります。人間関係が悪いと、相手を認めたり褒めたりする雰囲気になりにくいでしょう。
そのような状況でサンクスカードを定着させれば、感謝や称賛を伝え合うことで人間関係が徐々に良化していきます。「会社を辞めたい」と思う人が減っていき、離職率が下がるのです。
職場で孤独感を抱いている人がいる場合も、サンクスカードを通して周囲とつながることが多くなるため、自己肯定感が高まり退職を考えることはなくなるでしょう。
サンクスカードを従業員が苦痛に感じる理由
サンクスカードは職場に良い影響をもたらすことが多いですが、中にはその運用を苦痛に感じる従業員もいます。なぜサンクスカードが苦痛になってしまうのかを理解し、その理由に沿った適切な対策を講じることが重要です。
メリットが分からない
従業員がサンクスカードを苦痛に感じる理由の一つに、制度のメリットが伝わっていないことが挙げられます。
会社がどれほど意義を強調しても、「わざわざカードを書いて伝える必要があるのか?」という疑問が解消されないままでは、感謝のやり取りが義務的に感じられるのも無理はありません。
制度導入の目的やメリットを具体的かつ明確に示し、従業員が納得して参加できる状況を作り出す必要があります。
ノルマが負担になっている
サンクスカードが定着しないからといって無理にノルマを設定してしまうと、従業員に義務感が生じ、逆効果になります。
本来、感謝の気持ちは自然に生まれるものであり、頻繁に起こるわけではありません。
それにもかかわらず、形式的に「書かなければならない」と感じることが増えれば、内容も浅くなり、サンクスカードの価値が下がってしまいます。
ノルマを課すよりも、自然な感謝が生まれる仕組み作りを優先しましょう。
参加しにくい雰囲気がある
職場の雰囲気が堅苦しかったり、称賛する文化が根付いていないと、従業員はサンクスカードに参加しにくくなります。
特におとなしい性格の人や、他人を褒めることに抵抗がある人は、周囲の視線や評価を気にしてカードを書くことをためらってしまうものです。
まずは管理者が率先して感謝や称賛を伝えるなど、気軽に参加できる空気を作ることで、心理的ハードルを下げることが重要になります。
運用に手間がかかる
サンクスカードを紙ベースで運用すると、カードの用意や配布、集計などの作業が増え、担当者の負担になります。
また、日常的にパソコンで作業している職場では、紙に書くこと自体を面倒に感じる人も多いでしょう。運用が複雑だと従業員からの協力も得られにくくなります。
そのため、デジタルツールを活用して手間を省き、誰もが負担なくカードを送受信できる環境を整えることが求められます。
サンクスカードを定着させるコツ
サンクスカードを従業員に負担なく定着させるためには、導入時の課題に沿った対策を取ることが重要です。具体的にどのような方法があるのか、ポイントを整理して紹介します。
導入目的を周知する
サンクスカードのメリットを理解していない従業員を出さないためには、導入目的を伝える必要があります。運用開始後に行うのではなく、導入前に目的を周知しておくのが理想です。
また、導入目的を伝えたら放置するのではなく、経営層が積極的に利用することも大切です。ビジョンを発信したり意見交換を行ったりすれば、サンクスカードへの理解も深まるでしょう。
ノルマを設けない
サンクスカードを定着させたいなら、ノルマを設けないようにしましょう。枚数や内容に条件を設定せず、あくまでも従業員が送りたいときに送りたい内容を書かせることがポイントです。
従業員が本気で書いたメッセージは他の従業員の心を打ち、「自分も今度書いてみよう」と相乗効果を生み出します。感動的なメッセージは強制的なルールから生まれるのではなく、自然に生まれてくるものです。
感謝を共有できる機会をつくる
サンクスカードを制度として定着させるためには、感謝を共有できる機会をつくることが重要です。ピックアップしたメッセージを従業員が集まる場で紹介すれば、利用促進につながります。
社内の表彰制度と結びつけるのもおすすめです。優れたメッセージに対して表彰することで、制度の価値を実感してもらえるでしょう。できるだけ多くの人が表彰されるよう、定期的に条件を変えて表彰すれば、各自のモチベーションを上げられます。
アプリを活用する
サンクスカードは、手書きよりもアプリで運用するのがおすすめです。アプリなら他の従業員のメッセージも気軽に読めるため、触発されて利用し始める従業員が出やすくなります。
また、従業員の負担が軽減されることもポイントです。気軽に利用できるようになると特別感が薄れ、習慣化しやすくなります。
エンゲージメント向上プラットフォーム「TUNAG(ツナグ)」なら、サンクスカードの定着につながる豊富な機能があるほか、経営理念や行動指針に結びつけた運用も可能です。目指すべき組織像に合わせた運用を進めていけます。
サンクスカードツールとしてのTUNAG | TUNAG(ツナグ)
サンクスカードで称賛文化の醸成を図ろう
サンクスカードを苦痛に感じる従業員がいると、制度の定着につながりにくくなります。何が原因なのかを見極めた上で、課題解消を図れる施策を講じることが重要です。
導入目的を明確にし、社員が感謝を共有できる機会を増やしましょう。アプリを活用して気軽にメッセージをやりとりしてもらえば、感謝し合う文化が根付くようになります。