ポカミスとは?対策5選と発生原因4分類、改善ステップを考える
ポカミスとは、製品不良、ケガ、クレームなどの重大な結果を引き起こす、不注意によって発生するミスのことを言います。ポカミスの発生には様々な要因がありますが、個人の努力で完全に防止することは極めて困難なため、会社全体で予防の仕組みを整えることが重要です。
そこで本記事では、ポカミスの概要から従来のポカミス対策を解説しつつ、組織改善クラウドサービス「TUNAG(ツナグ)」の導入という新しい視点からのアプローチを深掘りします。TUNAGは、情報共有の効率化や社内コミュニケーションの活性化を実現し、業務の現場でもポカミスの削減に寄与しています。
ポカミスとは?
ポカミスとは、主に作業中の「うっかり」や「不注意」によって発生するミスのことを指します。主に製造業の現場で使われている言葉ですが、医療、IT、物流、オフィスワークなど、業種を問わず広く使われることも少なくありません。
ポカミスの「ポカ」は、もともと囲碁や将棋で「考えれば防げたはずのうっかりした失敗」を指す言葉に由来します。
その人にとって特に難しい作業ではない、慣れた作業であるにもかかわらず「思わず、うっかり」起こしてしまうのがポカミスの特徴です。簡単で慣れているからこそ不注意になりやすく、だからこそ対策が難しいという側面があります。
ポカミスとヒューマンエラー、ケアレスミスとの違い
ポカミスと似た言葉にヒューマンエラーやケアレスミスがあります。それぞれの意味合いは以下のように整理できます。
- ヒューマンエラー:機械のエラー(故障)の対義語で、人為的なミス全般を指す最も広い概念です。ヒューマンエラーには、「うっかり型(意図しないミス)」と、ルールを知っていてあえて破る「あえて型(意図的な手抜き・怠慢)」があります。 ポカミスは、このヒューマンエラーの中の「うっかり型」に分類されるミスです。
- ケアレスミス:「Careless Mistake(不注意な間違い)」を意味し、ポカミスとほぼ同義で使われます。 ただし、ニュアンスとして、ポカミスが製造現場での不良品発生や事故など重大な結果につながりかねないミスを指すことが多いのに対し、ケアレスミスは事務作業での誤字脱字や計算間違いなど、比較的軽微なミスを指す文脈で使われる傾向があります。
ポカヨケとは?ポカミス防止の仕組み
ポカヨケとは、ポカミス(うっかりミス)を物理的・仕組み的に防ぐための工夫や装置のことを指します。「ポカ(ミス)を避ける(ヨケる)」が語源で、これも製造現場で生まれた言葉です。
ポカヨケの目的は、作業者がどんなに注意していても起こり得る「うっかり」を、個人の注意力だけに頼らずに防ぐことです。
例えば、以下のようなものがポカヨケにあたります。
- 特定の向きでしか差し込めないUSBコネクタや電源プラグ
- 蓋が閉まっていないと作動しない電子レンジや洗濯機
- 違う部品を組付けようとすると、物理的に入らないようにする治具
このように、作業の手順を間違えたり、ミスをしたりしそうになると、それを検知してアラームを鳴らしたり、そもそも作業を続行できなくしたりする仕組み全般が「ポカヨケ」と呼ばれます。英語でもPoka-yokeとして品質管理の用語として広く知られています。
▼参照:
・ヒューマンエラーと安全マネジメント――心理学の視点から
・ヒューマンエラー・ポカミスの原因と対策: 遠藤メソッド「行為保証2.0」公式ブログ
ポカミス発生原因の4分類
ポカミスや作業ミスを根本的に防ぐには、その発生原因を正しく分類し、理解することが不可欠です。
ポカミスは、最終的には作業者のヒューマンエラーによって引き起こされます。しかし、なぜそのヒューマンエラーが起きたのかを深掘りすると、エラーを誘発しやすい作業環境や、不備のあるルール・マニュアル、不十分な教育体制といった、組織や管理体制側の根本的な問題が隠れていることがほとんどです。
ここでは、ポカミスの発生原因をこれら4つの分類に分けて解説します。
1.ヒューマンエラー(人的要因)
ヒューマンエラーは、ポカミスの直接的な引き金となる人的要因です。これには様々な分類方法がありますが、ここでは代表的な「5分類」と「12分類」を紹介します。
ヒューマンエラーの5分類
ヒューマンエラーは、まず「意図しないミス(うっかり型)」と「意図的な行動(あえて型)」の2つに大別され、さらに「うっかり型」が4つに分類されます。ポカミスは主に「ついつい・うっかり型」に該当します。
【ついつい・うっかり型】(意図しないエラー)
- 記憶エラー:やるべきことや手順そのものを「つい忘れる」ミス。
- 認知エラー:対象物を「うっかり見間違える」、指示を「聞き間違える」といった認識のミス。
- 判断エラー:状況を「うっかり勘違い」し、不適切な状況判断をしてしまうミス。
- 行動エラー:判断は正しかったが、行動(操作や手順)を「うっかり間違える」ミス。
【あえて型】(意図的なエラー)
決められたルールや手順を守らない、意図的な手抜きや近道行動(違反)。「あえて型」の行動は、それ自体がポカミスを発生させやすい危険な状況を作ります。
参照:生産性&効率アップ必勝マニュアル | 厚生労働省
ヒューマンエラーの12分類
さらに、ヒューマンエラーがなぜ起きたかを具体的に分類する方法として、厚生労働省の資料などでも引用される「ヒューマンエラーの12分類」があります。
分類 | 具体的な内容・原因 |
不注意 | 最も一般的な原因。「うっかり」した見落とし、確認忘れなど。 |
錯覚・先入観 | 「こうだろう」という思い込み(先入観)による判断ミスや、錯覚による認知ミス。 |
単調作業 | 単純な作業の繰り返しにより、集中力や意識が低下して発生するミス。 |
場面行動本能 | 目の前の作業に集中しすぎるあまり、周囲への注意が散漫になり発生するミス。 |
知識不足・不慣れ | 作業に関する知識や経験が不足している、または作業に慣れていないことによるミス。 |
慣れによる危険軽視 | 業務への「慣れ」から「これくらい大丈夫だろう」と危険を軽視し、手順を省略してしまう。 |
近道行動・省略行動 | 効率を優先するあまり、意図的に決められた手順やルールを省略してしまう行動。 |
連絡・連携不足 | チームや部門間のコミュニケーション不足による、指示の伝達漏れや認識の齟齬。 |
集団欠陥 | 「これくらいは黙認する」といった、安全性や品質を軽視する職場全体の雰囲気や文化。 |
想定外(パニック) | 予期せぬトラブルや異常事態が発生し、慌てて(パニックになり)普段しないようなミスを犯す。 |
疲労 | 肉体的な疲労や精神的なストレスにより、注意力や判断力が低下している状態。 |
加齢 | 加齢による視力、聴力、記憶力、瞬発力などの心身機能の低下。 |
参照:ヒューマンエラーはなぜ起きる?|(一財)中小建設業特別教育協会
2.作業環境(環境的要因)
作業者の不注意を引き起こしやすい物理的な環境も、ポカミスの間接的な原因となります。
- 作業スペースが狭い、または照明が暗い
- 騒音で指示やアラームが聞き取りにくい
- 高温多湿、あるいは低温な環境で集中力が切れやすい
- 道具や部品が整理整頓されておらず、取り違えやすい
- 似たようなスイッチやボタンが近くにあり、誤操作を誘発しやすい設計になっている
3.ルールやマニュアルの欠如・欠陥(管理的要因)
作業の進め方に関するルールやマニュアルの不備も、ポカミスの大きな原因です。
- 作業手順が標準化されておらず、個人の判断や裁量に任されている
- マニュアルの記述が曖昧で、人によって解釈が変わってしまう
- マニュアルが更新されておらず、現実の作業内容と乖離している
- 危険な作業やミスが起きやすい箇所が明示されていない
4.組織の教育体制の不整備(管理的要因)
新入社員や異動者への教育、あるいは既存の従業員への定期的な教育体制が整っていないことも、ポカミスにつながります。
- OJTが担当者任せで、教える内容にバラつきがある
- 作業のやり方は教えても、「なぜそうするのか(危険性)」を教えていない
- 過去のポカミスやヒヤリハットの事例が全社で共有されず、同じミスが繰り返される
- マニュアルを渡すだけで、理解度を確認する仕組みがない
対策してもポカミスが防げない心理的要因
ルールやマニュアルを整備し、対策(ポカヨケ)を講じても、ポカミスをゼロにすることは難しいです。 なぜならミスを犯すのが人間であり、その行動が心理状態に大きく左右されるからです。ここでは、対策をすり抜けてしまう代表的な3つの心理的要因を解説します。
慣れによる手抜きや危険軽視
作業に習熟し、「慣れ」が生まれると、緊張感が薄れます。この慣れこそが、ポカミスの最大の落とし穴です。
- 「これくらい大丈夫だろう」という危険軽視
- 「いつもやっているから」という確認の省略
- 「この方が早い」という自己流の近道行動
このように、慣れは意図的な手抜きやルール違反を誘発します。チェックリストがあっても「確認したつもり」でチェックを入れるなど、対策そのものが形骸化してしまうのです。慣れによるミスへの対策は、個人の意識だけでなく、定期的な教育やルールの見直しといった仕組みで対応する必要があります。
思い込みによる錯覚や判断エラー
人間は、過去の経験則から「こうなるはずだ」「これはAに違いない」と無意識に判断する傾向があります。
- 似たような部品を見て、「いつもの部品だ」と思い込み、型番を確認しなかった。
- 警告音が鳴ったが、「よくある誤報だろう」と思い込み、対処が遅れた。
このように、思い込みによるミスは、本人が正しいと信じ込んで行動しているため、非常に厄介です。本人はミスをしている自覚がないため、指差呼称やダブルチェックといった対策の必要性すら感じないまま、エラーを犯してしまいます。
集中力の低下や場面行動本能
人間の集中力は無限ではありません。特に、単調な作業の繰り返しは、脳の覚醒レベルを下げ、集中力の低下を招きます。
また、「場面行動本能」と呼ばれる心理現象もあります。これは、予期せぬトラブルが発生した際、目の前の事象に意識が集中しすぎるあまり、他の重要なことへの注意が完全に欠落してしまう現象です。
例えば、機械の異常停止が起きた際に、目の前の業務に集中するあまり、周囲の安全確認や別の計器のチェックを怠るというケースがあげられます。
疲労や単調さによる集中力の低下、あるいはパニックによる視野狭窄(しやきょうさく)は、普段なら守れるはずのルールや手順を一時的に忘れさせ、ポカミスを引き起こします。
ポカミス対策(ポカヨケ)の具体的な方法
ポカミスを回避するための施策や仕組みは「ポカヨケ」(ポカを除ける)と呼ばれます。個人の注意力だけに頼るのではなく、ミスが起こりにくい環境やプロセスを構築することが重要です。
ここでは、代表的なポカミス防止の方法を7つ紹介します。
指差呼称(しさこしょう)
作業前に、作業対象や標識・信号・計器類を指で差し、名称と状態(合っているかどうか)を確認することです。一般的な言葉では「指さし確認」と呼ばれます。指差呼称は以下のような手順で行います。一つ一つの手順をはっきり意識して行うことが重要です。
- 対象をはっきり見る
- 腕をまっすぐ伸ばして対象を指で差し、名称・状態を声に出す(「○○、ヨシ!」など)
- 差した指をそのまま耳元に持ってきて、本当に間違いのない状態であるか心の中で再確認する。
- 「ヨシ!」と発生しながら腕を振り下ろす
KY活動を定期的に行う
KY活動(危険予知活動)とは、職場で起こり得る事故・災害を未然に防ぐために実施する活動を意味します。KY活動を推進していくために必要な手法や意識を会得するための訓練もあり、KY訓練(危険予知訓練)と呼ばれます。KY活動やKY訓練では、一緒に作業するメンバーが集まり、以下の4点について話し合って結果を共有します。
- 現状把握:どんな危険が潜んでいるか、各自思いついたことを挙げる
- 本質追究:対策が必要な危険ポイントを絞り込む
- 対策樹立:対策案を出し合って討論
- 目標設定:対策案の中から重点的に実施する項目を選び、具体的な目標を設定
▼参照
・社会福祉施設における安全衛生対策~腰痛対策・KY活動~ | 厚生労働省
・KY活動(危険予知活動)のネタ切れへの対策や4ラウンド法を解説 | 社内ポータル・SNSのTUNAG
ダブルチェックを導入する
一人での確認には限界があるため、二人以上で確認を行う「ダブルチェック」も非常に有効な対策です。特に重要な工程やミスが許されない作業において導入されます。
ただし、「二人目も確認するだろう」という心理的な依存が生まれ、かえって確認が甘くなるリスクもあります。これを防ぐためには、「Aさんは数量と型番を確認する」「Bさんは日付と宛先を確認する」といったように、確認する人の確認項目や役割を明確に分けておくことが重要です。
5S活動を徹底する
5Sは、整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字を取った言葉で、ポカミス防止の土台となる活動です。「作業環境」が原因のポカミスの多くは、5Sの不徹底から生じます。
- 整理・整頓:不要なモノを捨て、必要なモノを決められた場所に置くことで、部品や道具の取り違えミスを防ぎます。
- 清掃:常にきれいな状態を保つことで、機械の異常や油漏れといった危険なサインにいち早く気づくことができます。
- 清潔:整理・整頓・清掃を維持し、常に衛生的な状態を保つことで、汚れなどによる見間違いや環境悪化による集中力低下を防ぎます。
- 躾(しつけ):決められたルールや手順を守ることを習慣づけ、従業員の安全意識や規律を向上させ、慣れや手抜きによるポカミスを抑制します。
5Sを徹底し、常にクリーンで分かりやすい作業環境を維持することが、ポカミスの温床をなくすことにつながります。
作業対象のモノにミス防止の工夫を仕込む(フールプルーフ)
作業対象のモノの方に手を加えて、物理的にミスが起こりにくいようにしたり、ミスが起こせないようにすることも非常に有効です。これは「フールプルーフ(fool-proof)」とも呼ばれます。
- 似通ったスイッチ同士を対照的な色・形に変える
- 部品と装着部分の形状を一組一組独特なものにして、別部品は装着できないようにする
- 操作していない方の腕が機械に巻き込まれないよう、稼働スイッチをあえて2つ設けて両手で操作しなければならないようにする
AR・AIなどの最新技術を活用する
近年では、デジタル技術の活用によるポカミス防止が急速に進んでいます。個人のスキルや注意力に依存せず、システムによってミスを防ぎます。
- 画像認識AIによる検品自動化:カメラで製品を撮影し、AIが傷や異物混入、部品の付け忘れなどを瞬時に検出します。
- ARグラスによる作業指示:AR(拡張現実)グラスを作業者が装着すると、目の前の現実空間に作業手順や注意点がデジタル情報として表示され、作業をガイドします。
- デジタル帳票システム(現場帳票システム):紙のチェックリストやマニュアルをタブレット端末などに置き換えます。作業漏れがあると次に進めないように制御したり、作業結果を写真で記録させたりすることで、手順の標準化と実行を担保します。
参照:ポカヨケとは? 最新事例やヒューマンエラー防止の対策を紹介 | ELECOM GROUP BUSINESS SOLUTION WEB
チェックリストの作成・運用
作業の手順や部品の組み合わせなどについてチェックリストを作成し、作業の度にリスト上のチェック項目を逐一確認します。チェックリストは複数人で読み合わせをすると、より効果的です。また、ポカミスが発生する原因を網羅的に作業員が把握するためにも、ポカミスやヒヤリハットが発生する度にチェックリストの項目や注意点を修正することが大切です。
ポカミス防止に向けたステップ
ポカミス改善は以下の手順で行うと効果的です。
- 原因の追及
- 作業手順・方法の明確化
- 周知・教育の仕組みづくり
- 設備投資の検討や環境整備
原因の追求
過去に発生したポカミスの原因や、ポカミスを誘発しやすい現場の要因を明確にすることが、改善に向けた第一歩です。ヒューマンエラーの分類などを参考にして作業者に起因する問題点を整理し、作業環境やルール・マニュアル、教育体制における欠陥・不備も洗い出していきます。
作業手順・方法の明確化
原因の分析に基づき、作業者の立場に立ってポカミスが起こりにくいような作業手順・方法を考え、マニュアル・手順書のなかに明瞭に記述します。手順を明確化することで、新入社員の人でも、作業をミスなく滞りなく実施できるようにすることがポイントです。
また、作業手順はポカミスやヒヤリハットの発生に応じて、都度アップデートすることが大切でしょう。
周知・教育の仕組みづくり
マニュアル・手順書の内容(改訂事項)を関係部署内に周知し、実践的な教育を通して浸透させていくための仕組みづくりを行います。
また、工場や作業場内で発生したポカミスを、他の事業所や拠点に情報共有することで、企業全体としてポカミスを防ぐことにつながります。その際は、社用パソコンを持たない従業員にも情報が伝わるように、運用方法を検討することが大切です。
参照:ヒヤリハット報告の重要性と定着させる運用のポイント・事例を紹介 | 社内ポータル・SNSのTUNAG
設備投資の検討や環境整備
作業環境がポカミス発生に関係していると判明した場合、社内で改善できる部分はルール作りや教育を通して改善し、そうでない部分については設備・システムの入れ替えや新たな導入を検討して、環境整備を進めていきます。
ポカミス対策の周知・教育や作業員の意識向上を図る上で、社内コミュニケーション改善・情報共有促進を目的としたシステムの導入も効果的です。
ポカミス対策の具体事例3選
ポカミスは個人の注意だけでなく、「仕組み」によって防ぐことが重要です。ここでは、組織改善クラウドサービス「TUNAG(ツナグ)」を活用し、ポカミスそのものの対策に限らず、ヒヤリハット(インシデント)の共有や、重大な結果につながりかねない入力ミス、伝達漏れ、事故防止といった課題にアプローチした事例を紹介します。
仙台消化器・内視鏡内科医院泉中央院:職種間連携によるインシデントの予防
仙台消化器・内視鏡内科医院泉中央院ではインシデントの報告書を、他の人が同じミスをしないよう振り返られるようにしておきたいと考えていました。しかし従来のチャットツールでは情報が流れていってしまい、読み返しづらく限界を感じていたため、TUNAGを導入しました。
ツール上では職種を超えて見ることができるようになっているため、情報の共有やオープンな議論がしやすくなっています。これにより、情報が流れずにカテゴリーごとに投稿をまとめて見られるようになり、振り返りが可能な情報のストックを実現しました。
https://biz.tunag.jp/case/14334
中部第一輸送株式会社:申請業務のデジタル化と情報伝達の高速化
中部第一輸送株式会社では、従来、精算などの申請を紙で行っていました。そのため、ドライバーが帰社後にまとめて提出する際に、申請金額の書き間違いが起こりやすい状態でした。
さらに、承認者がミスを見落として承認の印鑑を押してしまったり、事務スタッフが承認内容をExcelに入力する際にミスが起きたりして、後から修正の手間があったといいます。
そこで、これらの紙の手続きをTUNAGで電子化。ITツールが得意でない従業員もいるため、なるべく選択式にしてボタンを押すだけ、写真を貼るだけで済むように運用を工夫しました。
その結果、承認する管理職側も確認がしやすくなり、ボタン1つで承認や差し戻しができるようになり、承認業務の精度がかなり上がりました。
https://biz.tunag.jp/case/57551
ホイテクノ物流株式会社:安全教育の動画共有と事故件数減少への貢献
ホイテクノ物流株式会社では、事故防止の取り組みとして「週刊KYT」というコンテンツにて「こういう危険がある」「こういうことをすると危ない」という動画をTUNAGで共有しています。また、無事故日数カウントや、会社と組合が一丸となり取り組む事故防止活動もTUNAGで発信しています。
以前は従業員の約6割を占めるドライバーに直接情報を伝達する手段が各拠点で紙を張り出したり、支店長から話してもらうという方法しかなく、「ドライバーだけが見ている」「メールで流しているので事務職しか見れない」ということがありました。
TUNAGによって全従業員が事故防止の情報を見れるようになった結果、中期的なトレンドで事故件数が減少傾向にあります。
https://biz.tunag.jp/case/96546
組織全体でポカミス発生を防ぐ仕組みを構築しよう
ポカミスは、特に難しい作業ではなく、ミスを簡単に避けられそうな場面で単なる不注意からおかしてしまうミスです。不注意によるミスであっても、事故や製品不良、クレームにつながる恐れがあるため決して侮れませんし、不注意だからこそ対策が難しいという面もあります。
作業員の立場に立って原因の分析と予防策の検討を行い、ポカミス予防に有効な各種システムなども活用しながら対策を実行していくことが求められます。また、各拠点・工場で発生したポカミスの内容や発生原因などを、他の工場や本社に共有するなど、会社全体としてポカミス発生防止に対する意識を高めることが大切でしょう。













