理念の浸透とは? 成功させるための具体的なポイントと企業事例7選
経営理念とは会社の羅針盤であり、組織の一体感を生みだすために大切にしている価値観・考え方を明文化したものです。企業が掲げるビジョンに従業員全員が共感し、理念実現に向けて行動すると、 生産性向上や離職率の低下など企業の成長を促す様々な良い影響をもたらします。
一方で、
- 理念浸透に向けた取り組みを行っているが、なかなか効果が実感できない
- 理念浸透のためにすぐに実行できる施策やステップを知りたい
- 浸透度合いを定量的に把握し、自社に合った施策を打ちたい
このようなお悩みを抱えている経営者や人事担当者の方は多く、弊社にも頻繁にお問い合わせをいただいています。
本記事では、1000社以上の組織課題解決を支援してきたTUNAG(ツナグ)が、経営理念を浸透させるためのポイントと具体的な取り組みを詳しく解説します。
ステップごとの具体的な理念浸透の施策は『理念浸透を実現する4つのステップと施策20選』にて詳しくご紹介しています。自社の課題と照らし合わせてご活用ください。
経営理念の浸透が組織に与える影響
経営理念や企業理念が従業員に浸透すると、離職率の低下やコミュニケーションの円滑化など、さまざまな良い影響をもたらします。
経営理念の浸透がなぜ重要なのか、改めておさらいしましょう。
行動指針が明確になり、主体的に判断して行動する従業員が増える
経営理念が従業員に浸透すると、行動指針が明確になり、従業員が主体的に判断して行動するようになります。
例えば、お客様から急な仕様変更の要望があった場合、経営理念が「顧客満足度の追求」であれば、従業員は上司の指示を待つことなく、お客様の立場に立って柔軟に対応できます。
一方、経営理念が「利益の最大化」であれば、従業員は仕様変更によるコストや工数を優先してお客様との交渉を行うでしょう。
このように、経営理念が深く浸透していれば、従業員は状況に応じて適切な判断を下せます。業務が複雑化している昨今、現場で迅速かつ適切な判断を下すことが求められています。従業員一人ひとりが経営理念を深く理解し、自らの行動基準に落とし込むことで、組織全体の判断力が向上し、柔軟かつ迅速な対応が可能になるでしょう。
離職率を下げる
経営理念が浸透している職場は、「働く目的や意義」を感じやすく、従業員の離職率を低下させる効果が期待できます。
離職の主な理由の一つに「今の仕事にやりがいを感じられない」というものが挙げられます。これは、目の前の業務に追われるあまり、自分の仕事の意義や目的を見失ってしまうことが原因です。
経営理念が従業員に浸透していれば、会社の存在意義や社会に提供している価値を従業員が明確に理解できるようになります。その結果、日々の業務が社会や会社にどのように貢献しているのかを実感しやすくなり、離職のきっかけを減らすことができます。
関連記事:離職防止のアイデア10選!離職率改善に成功した事例も紹介
組織の一体感を生む
理念の浸透は組織に一体感を生みます。
会社のビジョンを明文化した経営理念が浸透すれば、自然と全従業員が同じ方向を目指すようになるでしょう。特に飲食業や小売業、運送業などでは、現場で働く社員にも理念を浸透させることが重要です。本部との距離が離れている現場の従業員は「自社の一員である」という意識を持ちづらい傾向があります。共通の価値観を持つことで、拠点が離れていても従業員同士の意思疎通がスムーズになり、拠点の壁を越えて、協力し合える風土が醸成されます。複数拠点を含めて組織の一体感を高めるために、現場の従業員を巻き込んだ理念浸透施策を実施することが重要です。
経営理念が現場まで伝わらない理由
経営理念が現場まで伝わらない理由として、多くの企業が以下の4つのパターンに該当するケースがあります。自社がこれらに陥っていないか、まず確認してみましょう。
経営理念がお飾りになっている
経営理念を知らない従業員がいたり、日常業務で触れる機会がなかったりするなど、単なる掲示物と化している状態です。
会社のホームページや採用活動では経営理念を大きく掲げていても、肝心の浸透に向けた具体的な取り組みが行われていないケースが見られます。その結果、経営理念が実際の行動や判断に活かされず、組織全体の一体感が損なわれる可能性があります。
経営理念が会社の現状とズレている
長い歴史を持つ企業では、創業当初に定めた経営理念が、現在の事業や市場環境にそぐわなくなることがあります。事業環境の変化に対応できず、理念が時代に取り残されることでギャップが生じるためです。
このギャップを解消するため、多くの企業が世代交代や事業継承の際に経営理念を見直します。実際、理念を刷新し、新たな成長を遂げた企業も少なくありません。
経営理念は、会社の方向性や価値観を示すものであり、時代に合った内容であることが重要です。古い理念に固執すると、かえって組織の成長を妨げる恐れがあります。持続的な成長を目指すためにも、経営理念の定期的な見直しと更新が必要です。
経営理念の意図や背景が従業員に伝わっていない
経営理念自体は言葉としては知っているが、意味や背景まで深く理解されておらず、日々の業務に落とし込めていないケースです。
経営理念は従業員が共感し体現して初めて意味をなします。
単に言葉を羅列するだけではなく、どのような意図や背景で経営理念が作られたのか、日々の業務で経営理念を体現するにはどのような行動をすればいいのかをきちんと説明することが重要です。
経営理念に基づいた行動をしても評価がされない
従業員が経営理念を理解し、それに基づいた行動をしても組織内で適切に評価されなければ、経営理念は浸透しにくくなります。
会社が大切にする価値観を体現する行動を正当に評価し、重要視することは、理念を根付かせる上で欠かせません。
評価が伴わなければ、従業員の意欲は低下し、理念に基づく行動が形骸化する恐れがあります。経営理念を浸透させるためには、具体的な行動指針と、それを評価する仕組みが必要です。
従業員への周知が足りない
従業員への周知が十分にできていない企業も多いです。企業理念を一度伝えただけでは浸透することはありません。企業理念について繰り返し伝え、企業理念の存在を意識してもらうことから始めましょう。
ただし、周知の方法には注意が必要です。経営陣が決めた企業理念を一方的に伝えられても、従業員が腹落ちするのは難しいでしょう。経営理念に込められた想いや、日々の業務で経営理念を体現するにはどのような行動をすればいいのかをきちんと説明することで、従業員の「理解」と「共感」を促すことが重要です。
経営理念が浸透している企業の共通点
経営理念を組織全体に浸透させるには、成功事例から学ぶことが重要です。ここでは、理念浸透に成功している企業に共通するポイントについて解説します。
理念の意図・意味が言語化されている
経営理念の浸透が図られている企業では、その理念がなぜ生まれたのか、何を意味しているのかが言語化されています。理念について従業員の中に共通認識が生まれることで、理念に基づいた一貫性のある行動ができます。
定量データに基づいて施策を実施している
理念経営を実現している企業では感覚や経験だけに頼らず、定量データをもとに施策を運用・評価・改善をしています。
エンゲージメントサーベイを活用すれば、経営理念の浸透度を数値化することが可能です。
- 理念の認知度: 従業員の何割が理念を正確に理解しているか。
- 理念への共感度: 理念に対して従業員がどの程度共感しているか。
- 理念に基づいた行動率: 実際に理念に基づいた行動をしている従業員の割合。
これらのデータから、どの部門やチームに課題があるのかが明らかとなり、ピンポイントで課題にアプローチする事ができます。
さらに、施策実施後のサーベイで施策の効果を検証します。データをもとにした施策の改善を繰り返すことで、理念の浸透を効率的に進めることができます。
弊社が提供するTERASは組織改善に特化した基本無料のエンゲージメントサーベイです。
「サーベイを実施したが、結局何をすれば良いのかわからず実行に移せなかった。」という経験はございませんか?
TERASの最大の特徴は経営理念が浸透しない原因を把握できるだけではなく、具体的な施策の実施まで一気通貫で支援できる点です。
TERASでデータドリブンな理念浸透施策を実施しましょう。
経営理念に関する発信が継続的にされている
経営理念を組織に浸透させるためには、経営陣による継続的な発信が欠かせません。
理念は一度伝えただけでは浸透しづらく、日常的に耳にすることで従業員がその意味や価値を実感しやすくなります。経営理念に込められた想いや、事業への関連性を詳しく説明することで、従業員は自身の役割と理念の関係性を理解しやすくなります。
例えば、社内報やミーティング、掲示板で理念に関するメッセージやコラムを定期的に発信することが挙げられます。経営陣が継続的に経営理念に関する発信をすることで、従業員にとって理念が身近なものとして感じられるようになるでしょう。
従業員が日常的に経営理念に触れる機会がある
経営理念が浸透している企業では、従業員一人ひとりが日々の業務の中で経営理念に触れる機会が多く設けられています。
経営陣から経営理念について発信することは重要ですが、従業員が積極的に情報を取りに行かないかぎり、経営理念に触れることができません。そのため、日常業務の中で自然と経営理念に触れる機会を作ることが、理念を浸透させる上で重要です。
例えば、毎日記入する日報に「経営理念に基づいた行動」を記載する欄を設けることで、従業員は自らの業務が経営理念にどのように結びついているかを考える習慣がつきます。自分自身の行動や役割と経営理念が結びつくことで、理念が「自分ゴト化」されるようになります。
経営理念に基づいた行動を評価している
会社が目指す考え方や価値観を広めるには、理念に沿って行動した従業員をきちんと評価することが大切です。行動が会社で評価されなければ、従業員は理念を体現する意義を見出せません。そのため、評価制度に経営理念を組み込みましょう。
また、理念に基づいた行動が、なぜ会社から評価されたのかを具体的に説明し、称賛することで、「どんな行動が経営理念に沿っているのか」を全社に周知させることができます。これにより、理念が日常業務における具体的な行動として従業員に定着しやすくなります。
経営理念を浸透させるステップ
複数の施策を一気に進めると、どの施策がどれだけ効果があったのかが見えにくくなります。貴社の状況に合わせて、ステップを踏んで施策を進めることが大切です。下記を参考に自社が今どこのステップにいるのか確認してみましょう。
Step1:自社の経営理念の浸透度を定量的に把握し、課題を分析する
まずは、現状を定量的に把握することから始めましょう。データがないと、何が理念浸透に効果的で、どこに課題があるのかを正確に把握することが難しくなります。施策の効果があったのかわからないまま、新しい取り組みをはじめた結果「効果が薄い施策」を繰り返してしまうリスクが高まります。
施策を実施する前に、目に見えにくい経営理念の浸透度を可視化することが重要です。
具体的な施策
エンゲージメントサーベイ(従業員調査)の実施
- 従業員アンケートを通じて、経営理念の認知度、理解度、共感度を定量的に測定
- 部署、チーム別で経営理念の浸透度を分析
- 経営理念が組織文化や働き方にどの程度影響しているかを分析
Step 2:経営理念を制定した意図や背景を言語化し、理念経営を目指す目的を定義する
課題を把握後、経営理念が生まれた背景やその理念を通じて実現したい未来を改めて整理にしましょう。経営陣だけでなく、従業員全体がその意図を理解することで、理念への共感を得やすくなります。
具体的な施策
- 経営陣でワークショップを開催し、理念制定の背景や目的を深掘りする
- 経営理念に込めたメッセージを文章や動画にまとめ、社内外に共有する
- 理念がどのように経営戦略や日々の業務に結びつくのかを具体的に示したガイドラインを作成する
Step 3:経営理念について周知をして、認識をしてもらう
経営理念を従業員全員に周知し、認識してもらうことが次のステップです。単なる情報共有ではなく、理念に対して共感や納得感を持ってもらうための工夫が必要です。
日常の業務でよく見る場所に経営理念に関する情報を発信することがポイントです。
具体的な施策
- 全社ミーティングやイントラネットを活用して経営理念を繰り返し発信
- 理念の内容をわかりやすく伝える動画やパンフレットを作成
- 新入従業員研修やオリエンテーションで経営理念の意義を重点的に説明
Step 4:経営理念について日常業務の中でアウトプットする機会を設ける
理念は理解して終わりではなく、日々の業務の中で実践してこそ意味を持ちます。アウトプットの場を設けることで、従業員が理念を体現できるようになります。
具体的な施策
- プロジェクトや業務目標に経営理念を反映させたテーマを設定
- 定例ミーティングで「経営理念に基づいた取り組み」の共有時間を設ける
- 日報に経営理念に基づいた行動を書く欄を設ける
Step 5:経営理念に基づいた行動を称賛する
理念を基に行動した従業員を称賛することで、理念の価値を体感し、行動変容を促します。称賛は行動を促すだけでなく、従業員間のポジティブな空気感を醸成します。
具体的な施策
- 経営理念に基づく行動を評価する社内表彰制度を導入
- 経営理念を実践した従業員の事例を社内報や全社ミーティングで紹介
- 上司が日々の業務の中で部下の行動を理念と結びつけてフィードバック
理念経営に取り組む7社の事例
それでは、実際に理念経営に積極的に取り組む企業の事例を7社ご紹介させていただきます。
カンロ株式会社
「金のミルク」や「ピュレグミ」などの人気商品を手掛ける菓子・食品メーカー、カンロ株式会社。同社は創業110周年を迎えた節目に、新たなパーパスを策定しました。しかし、従業員からは「パーパスは知っているけれど行動に移せない」「まだしっくりこない」といった声が上がり、浸透には課題がありました。
そこで、TUNAGを活用し、パーパスを動画で発信するだけでなく、従業員からの意見や想いを募集して発信する取り組みを実施。これにより、経営陣と従業員が経営理念について共に考える場を提供し、双方向の対話を促進しました。その結果、TUNAG導入後には、社内アンケートでパーパスの理解度に関する数値が改善し、組織の一体感が向上したといいます。
関連記事:カンロ、社内報アプリとワークショップでパーパス浸透。本社と各拠点の情報格差を解消
寿々グループ
寿々グループの経営理念を浸透させるための取り組みとして、TUNAGを活用しています。グループが拡大するにつれ、経営理念の伝達に課題が生じていました。具体的には、代表のメッセージが部長や現場スタッフに伝わる過程で、その内容が大きく薄れてしまうという問題がありました。この課題を解決するために、TUNAG上でグループ内の各施設からの取り組みを共有する「見てくれうちの施設」というプロジェクトを開始。これにより、グループ全体での情報共有や学びの場が増え、理念を日常の業務に取り入れることが容易になりました。また、代表自らが動画を通じてスタッフに直接メッセージを伝えることで、経営者の思いが正確に伝わるようになり、スタッフからの関心も高まっています。
関連記事「グループ内の想いをひとつにつなぐ」経営理念を浸透させるための寿々グループ様の取り組み
株式会社ウェルカム
「DEAN & DELUCA」や、「GEORGE’S 」「CIBONE」など、良質なライフスタイルを提案するブランドを多数展開する株式会社ウェルカム。グループとして一番大切な「何のために自分たちは存在しているのか」という理念と行動指針を共有するために、TUNAGを活用しています。
TUNAGでは、行動指針を浸透させるために、自分たちで制作したムービーを必読記事としてニュース配信する取り組みを開始。取締役など経営層がわかりやすい言葉で行動指針について語ることで、店舗メンバーからも、「この言葉を大切にしたいよね」といった声が聞かれるようになりました。
関連記事:「緊急事態宣言でも仲間と繋がれた事が心強かった」従業員2,000名に代表の想いが届き、繋がりを生んだコミュニケーション施策|TUNAG
株式会社アワーズ
和歌山県にあるテーマパーク「アドベンチャーワールド」を経営する株式会社アワーズ様では、「こころでときを創るSmileカンパニー」という企業理念を掲げています。元々は「理念を具現化できるツール」として自社開発を考えていましたが、TUNAGの導入を決定しました。その背景には、「従業員が社長の意向ではなく、経営理念を基に自分で考え、自分で行動するようになってほしい」という強い想いがありました。また、TUNAGを使用する際の投稿ルールは「Smileを創れるものであること」というシンプルなもの。これにより、自分の良い経験や学びを共有することで、企業理念に沿った行動を促進しています。さらに、経営側から見ても、従業員がどのような投稿をしているのかが一目でわかるため、組織の状態をリアルタイムで把握することができるようになりました。
関連記事:従業員のSmileを創り出すアドベンチャーワールドの理念経営とTUNAG活用例
スターバックス
すべてのお客様に最高のスターバックス体験を提供するため、「Our Mission and Values」という行動規範を定めているスターバックス。約3万人のスタッフのうちほとんどがアルバイトでありながら、品質の高い接客でファンを増やしています。
離職率が高い飲食業にあって、スターバックスではスタッフにとって心地よい環境を整え、職場への定着を促しています。その結果、アルバイトスタッフに対しても70〜80時間という長い時間をかけてトレーニングをすることができるため、ミッションを十分に理解し、実現しようと業務に取り組みます。
「スタッフが定着するから教育投資ができる」「教育投資ができるからスタッフが辞めない」という好循環が生まれています。
参照元:スターバックスでは「人が辞めないこと」が問題視される?元代表が語る、ミッション浸透と教育投資の“いいサイクル”|ログミー
オリエンタルランド
オリエンタルランドでは、ゲストにハピネスを提供するため、優先順位の高い順に「1.S(安全)」「2.C(礼儀正しさ)」「3.S(ショー)」「4.E(効率)」という4つの行動基準を設けています。4つの行動基準のうち、「S(ゲストの安全)」に基づいて行動した結果が、東日本大震災でした。キャストはゲストの安全確保のため、普段は決して表に出さない商品の段ボールを提供したり、売り場からブランケットなどの商品を持ち出して渡したりといった行動をとり、話題となりました。
オリエンタルランドでは理念浸透を図るため、経験年数問わず誰が実行しても同じ結果を生むマニュアルを提供しています。組織の「2−6−2」の法則のうち、下位の2割を作らないよう、本来6割のスタンダード以上を10割とする「意識合わせのマニュアル」を作成しています。
参照元:行動規準「The Five Keys~5つの鍵~」(東京ディズニーリゾート) | 株式会社オリエンタルランド
参照元:「神対応」反響呼んだディズニー担当者 “ランドからシーへ“1500人避難 10年前の決断語る【#あれから私は】|千葉日報
リッツカールトン
「クレドの浸透に成功したグローバル企業」として有名なリッツ・カールトン。同社では、「クレド」「モットー」「サービスの3ステップ」「サービスバリューズ」「第6のダイヤモンド」からなる「ゴールド・スタンダード」という企業理念を定めています。
クレドやモットーを体現するための行動指針「サービスの3ステップ」は、「あたたかい、心からのごあいさつを」「お客様をお名前でお呼びします」「感じのよいお見送りを」など、平易なことばで具体的に何をすればよいかが書かれています。誰にでもわかりやすい言葉で理念を具現化しているといえるでしょう。
また、お客様にサービスを提供するうえで、「紳士・淑女こそがもっとも大切な資源」とする同社では、人材育成を重視。「従業員は資産である」という考えを理念の中で表明することで、従業員と会社のあいだに信頼が生まれ、エンゲージメントが高まります。
参照元:額縁に入れているだけの「企業理念」には意味がない。リッツ・カールトンに学ぶ理念浸透
関連記事:クレドとは?目的や効果、作り方や浸透のためのステップを解説|TUNAG
経営理念の浸透ならTUNAG
ここまでの内容で経営理念は発信するだけでなく、日々の業務で自然と経営理念に触れる仕組みがなければ浸透しないことはご理解いただけたかと思います。TUNAG(ツナグ)なら、貴社の状況に最適な形で経営理念を浸透させる一連の流れをご支援します。
特徴①:社内制度と紐づけて日常的に経営理念に触れる機会をつくれる
「エンゲージメントサーベイを実施したが、結局何をすべきかわからず実行まで移せなかった。」という経験はございませんか?
TUNAGでは、貴社の組織状態に合わせて経営理念の浸透を促進する施策を効果的に実施できます。特徴的なのは日常的に使えるチャット機能や掲示板機能、ワークフロー機能が含まれている点です。
社内制度と経営理念を紐付けることで、日常業務の延長線上で理念に触れる仕組みを作ります。従業員が自然な形で理念を意識する機会が増えます。
- 社長メッセージを、従業員のPCやスマートフォンに直接届ける(既読率やリアクションなど従業員の反応も見える)
- 従業員同士で経営理念を体現する行動にサンクスカードを送って称賛
- 日報で経営理念や行動指針に基づく業務を共有
特徴②:施策の改善サイクルを効率的に回せる
施策の改善サイクルを効率的に回すためには、組織の変化に合わせて経営理念の浸透施策を見直し、PDCAサイクルを回すことが必要です。
TUNAGの分析ダッシュボードでは、実施中の施策の効果を数値やグラフで可視化できます。これにより、どの施策が効果を発揮しているのか、どの部分を改善すべきかが一目でわかります。また、部署単位や個人単位でデータを細かく把握できるため、それぞれに合った適切な改善活動につなげることが可能です。
特徴③:充実のサポート体制
過去に経営理念の浸透させる取り組みをしたものの成果が得られなかった方や、経営理念を浸透させたいと思いつつ「何から始めれば良いのか分からない」とお悩みの方が多くいらっしゃいます。
理念経営は一朝一夕ではなく、長期的な取り組みが求められるもの。TUNAGでは1社に1人専任担当がつき、1,000社以上の導入実績で培った豊富なノウハウでお客様の組織課題や活用フェーズに最適なアプローチを提供します。
貴社の理念経営を実現するための心強いパートナーとして、成果を実感できるよう全力でサポートいたします。
経営理念の浸透で組織を強くする
本記事では、1,000社以上の組織課題解決支援の経験から得た、経営理念を浸透させるためのノウハウを紹介してきました。経営理念が現場の従業員まで浸透している会社では、従業員一人ひとりが理念を軸に主体的に行動し、外部環境の変化に柔軟に対応できる強い組織を築くことができます。
しかし、理念浸透は一朝一夕では実現しません。継続的な取り組みが不可欠であり、会社の成長・変化に合わせて、施策を進化させていく必要があります。理念経営に明確なゴールはありませんが、諦めずに施策を動かし続けることが重要です。
従業員全員が同じ目標に向かって同じ方向を向いて業務に取り組むことは、会社の持続的成長には欠かせません。
本記事で紹介したノウハウを活用し、理念経営実現への第一歩を踏み出しましょう。