経営理念浸透の方法 - 7社の事例から考える

経営理念浸透が与える影響
従業員の価値観や働き方が多様化する中、理念経営を意識する会社が増えています。社員のあいだに経営理念や企業理念が浸透することで、次のような影響があると考えられます。行動指針が明確になり、主体的に判断して行動する社員が増える
経営理念浸透が行き届けば、行動指針が明確になります。お客様のための行動を取るか、利益を追求するか、上司の指示を待たずに行動しなければならないケースにおいて、企業理念は行動を決める指針になります。 従来に比べて業務は複雑化してきています。現場で適切な判断を下せるよう、企業理念浸透を図ることは組織にとって重要です。
経営理念・ビジョン浸透の方法
経営理念が浸透している企業には共通点があります。たとえば、次の3つの点が上げられます。1.理念の意図・意味がしっかり言語化されている
経営理念浸透が図られている企業では、その理念がなぜ生まれたのか、何を意味しているのかがしっかり言語化されています。理念について社員の中に共通認識が生まれることで、理念に基づいた一貫性のある行動をすることができます。2.社員が理念を自分ごと化できている
理念を自分ごととして捉えられるよう、ある企業ではミーティングの中で企業理念について社員に考えてもらったり、企画書のフォーマットを理念について考えなければ書けないようにしたりしています。日々の業務の中で理念について考える時間を作り、理念に基づいたアウトプットができるよう工夫しているのです。3.定着率が高く長期にわたって活躍する人が多い
社員のあいだに経営理念が浸透するには時間を要します。そのため、離職率が高く、社員の入れ替えが頻繁に発生する職場では十分に経営理念が浸透しません。一方、社員の勤続年数が長い会社では、教育に十分なコストをかけることができます。丁寧な社員教育を提供することで、社員はより理念を理解し、それを実現しようと実務に取り組むことができます。経営理念浸透 7社の事例
1.スターバックスの理念浸透方法
すべてのお客様に最高のスターバックス体験を提供するため、「Our Mission and Values」という行動規範を定めているスターバックス。約3万人のスタッフのうちほとんどがアルバイトでありながら、品質の高い接客でファンを増やしています。 離職率が高い飲食業にあって、スターバックスではスタッフにとって心地よい環境を整え、職場への定着を促しています。その結果、アルバイトスタッフに対しても70〜80時間という長い時間をかけてトレーニングをすることができるため、ミッションを十分に理解し、実現しようと業務に取り組みます。 「スタッフが定着するから教育投資ができる」「教育投資ができるからスタッフが辞めない」という好循環が生まれています。 参照元:スターバックスでは「人が辞めないこと」が問題視される?元代表が語る、ミッション浸透と教育投資の“いいサイクル”|ログミー2.オリエンタルランドの理念浸透方法
オリエンタルランドでは、ゲストにハピネスを提供するため、優先順位の高い順に「1.S(安全)」「2.C(礼儀正しさ)」「3.S(ショー)」「4.E(効率)」という4つの行動基準を設けています。4つの行動基準のうち、「S(ゲストの安全)」に基づいて行動した結果が、東日本大震災でした。キャストはゲストの安全確保のため、普段は決して表に出さない商品の段ボールを提供したり、売り場からブランケットなどの商品を持ち出して渡したりといった行動をとり、話題となりました。 オリエンタルランドでは理念浸透を図るため、経験年数問わず誰が実行しても同じ結果を生むマニュアルを提供し、「スタンダード以上を10割とする」組織づくりをしています。組織のいわゆる「2−6−2」の法則のうち、下位の2割を作らないよう、本来6割のスタンダード以上を10割とする「意識合わせのマニュアル」を作成しています。 参照元:行動規準「The Five Keys~5つの鍵~」(東京ディズニーリゾート) | 株式会社オリエンタルランド 参照元:「神対応」反響呼んだディズニー担当者 “ランドからシーへ“1500人避難 10年前の決断語る【#あれから私は】|千葉日報3.リッツカールトンの理念浸透方法
「クレドの浸透に成功したグローバル企業」として有名なリッツ・カールトン。同社では、「クレド」「モットー」「サービスの3ステップ」「サービスバリューズ」「第6のダイヤモンド」からなる「ゴールド・スタンダード」という企業理念を定めています。 クレドやモットーを体現するための行動指針「サービスの3ステップ」は、「あたたかい、心からのごあいさつを」「お客様をお名前でお呼びします」「感じのよいお見送りを」など、平易なことばで具体的に何をすればよいかが書かれています。誰にでもわかりやすい言葉で理念を具現化しているといえるでしょう。 また、お客様にサービスを提供するうえで、「紳士・淑女こそがもっとも大切な資源」とする同社では、人材育成を重視。「従業員は資産である」という考えを理念の中で表明することで、従業員と会社のあいだに信頼が生まれ、エンゲージメントが高まります。 参照元:クレドとは?目的や効果、作り方や浸透のためのステップを解説|TUNAG4.京都信用金庫の理念浸透方法
京都を中心に、滋賀、大阪にも店舗を構える地域密着型の金融機関、京都信用金庫。職員の一人ひとりの意見を吸い上げ、PDCAをまわすことで「日本一コミュニケーションゆたかな会社」づくりを推進しています。 京都信用金庫では社内コミュニケーションを活性化するため、エンゲージメント経営プラットフォーム「TUNAG」を導入しました。職員の気が向いた時にツールを使ってもらえるよう、利用に関するルールは最低限に。業務用の活用ではないため、社外で友だちや家族に見せることも可能とするなど、職員同士のコミュニケーションを促す工夫をしています。 参照元:京都信用金庫が描く組織の形日本一コミュニケーションゆたかな会社を目指して。|TUNAG5.株式会社ウェルカムの理念浸透方法
「DEAN & DELUCA」や、「GEORGE’S 」「CIBONE」など、良質なライフスタイルを提案するブランドを多数展開する株式会社ウェルカム。グループとして一番大切な「何のために自分たちは存在しているのか」という理念と行動指針を共有するために、TUNAGを活用しています。 TUNAGでは、行動指針を浸透させるために、自分たちで制作したムービーを必読記事としてニュース配信する取り組みを開始。取締役など経営層がわかりやすい言葉で行動指針について語ることで、店舗メンバーからも、「この言葉を大切にしたいよね」といった声が聞かれるようになりました。 参照元:「緊急事態宣言でも仲間と繋がれた事が心強かった」従業員2,000名に代表の想いが届き、繋がりを生んだコミュニケーション施策|TUNAG6.株式会社アワーズ(アドベンチャーワールド)の理念浸透方法
和歌山県にある動物園等のテーマパーク「アドベンチャーワールド」を運営する株式会社アワーズでは、「こころでときを創るSmileカンパニー」という理念を掲げ、社員が企業理念について考える機会を多数設けています。 ミーティングで理念について考える時間を作ったり、稟議書や企画書は理念について考えなければ書けないようなフォーマットに置き換えたりと、日々の業務の中で理念に触れることで、企業理念を自分の言葉として発言できる社員が増えたといいます。 同社では自分たちの理念を具現化できるアプリとして「TUNAG」を導入しました。TUNAGへの投稿ルールはただ1つ、「Smileを創れるものである」というもの。自分にあったいいことを共有したり、学びの要素を提供したりといった、幸せを提供できることなら何でも投稿してよいというルールです。同社では、「理念を考えたときにTUNAGに投稿してシェアするべきだと思ったらしてほしい」と社員に呼びかけています。 参照元:従業員のSmileを創り出す アドベンチャーワールドの理念経営とTUNAG活用例|TUNAG7.株式会社スタメンの理念浸透方法
株式会社スタメンでは、エンゲージメントとは「会社と従業員、および従業員同士の信頼関係」と定義しています。「一人でも多くの人に、感動を届け、幸せを広める。」という経営理念を現実するために、スタメンではすべてのメッセージを理念に基づいて発信。 たとえば、東京オフィスを改装した際、オフィスに配置する家具を社員たちで手づくりしました。そこで発信されたメッセージは次のとおりです。 「スタメンは一人でも多くの人に感動を届けなければいけない。そのためにどんどん成長していく会社であることを実感するために、みんなでオフィスをつくりたい」 「コストを圧縮したいから家具を手づくりしましょう」ではなく、理念浸透の観点から「成長していく会社であることを実感するために」と呼びかける。会社として「こうありたい」という理念を実現するために一貫性あるメッセージを発信することで、「何のために」施策がなされているかを社員が理解できます。 参照元:まずは「知るきっかけ」づくりから―事業成長に欠かせないエンゲージメント経営とは|d's JOURNALその他TUNAG導入企業の実践例
ほかにも、理念の浸透を図るためにTUNAGを導入した例があります。訪問看護や有料老人ホームを運営する寿々グループもその1つ。理念追求型経営で成長してきた同グループでは現在、20施設、1,000人以上を超えるスタッフを抱えています。 理念について意識するだけでなく、実際に日々の取り組みの中で体現していくことが大切と考える寿々グループでは、施設ごとに理念が表れた取り組みをTUNAG上で共有することで、グループの一体感を図っています。 参照元:「グループ内の想いをひとつにつなぐ」経営理念を浸透させるための寿々グループ様の取り組み 参照元:経営・企業理念の浸透 | 目的別導入事例(TUNAG)まとめ
経営理念を伝え、体現しているか
経営理念が浸透している企業には、「経営層が理念に基づいてメッセージを発信している」「社員が理念について考え、実行する機会が設けられている」といった点が共通しています。そんな経営理念の浸透を支援するサービスの一つが、エンゲージメント経営プラットフォーム「TUNAG」です。経営者側からのメッセージの発信はもちろん、社員側からも理念に基づいた投稿を促すことで、双方の意識合わせの場となる、インナーブランディングに貢献します。 TUNAGは個人のスマートフォンにインストールして利用するため、いつでも、どこにでも会社の理念を「携帯」することができます。ふとしたときにTUNAGにアクセスすることで、経営理念が身近なものとなっていくでしょう。
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