エンゲージメントサーベイの結果を分析する際は、さまざまな角度からデータを捉え、組織の課題を正しく見極めることが重要です。
なぜなら、全体の数値だけでは、一部の部署が抱える課題や数値が変化した背景を見落とす場合があるためです。
また、分析方法が調査目的と合っていないと、課題の優先順位を決めにくく、具体的な改善にもつなげにくくなります。
この記事では、こうした見落としを避けるために、4つの分析方法と注意点、分析結果の活用方法・事例を解説します。
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TUNAG(ツナグ)が提供するエンゲージメントスコアは、行動ログデータから個人・部署のエンゲージメント状態を可視化する新しい従業員サーベイです。従来のサーベイのようなアンケート回答の手間はなく、回答時の「意思の介在」を抑えることで、コンディションをより客観的かつリアルに分析できます。
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エンゲージメントサーベイとは、従業員と会社や仕事との関係性を把握するための調査です。
会社への共感や仕事のやりがい、上司との関係などを質問し、組織の状態を数値として確認します。
エンゲージメントサーベイでは、スコアそのものよりも「なぜその結果になったのか」を分析することが重要です。
たとえば全社平均が高くても、一部の部署だけ数値が低い場合は、組織ごとに異なる課題が隠れている可能性があります。
分析で課題を把握した後は、その原因に応じた改善につなげる必要があります。従業員エンゲージメントを高める具体的な取り組みは、以下の記事で詳しく解説しています。
エンゲージメントの分析では、1つのスコアだけを見るのではなく、複数の切り口から結果を比較することが重要です。
代表的な分析方法は、以下の4つです。
分析方法によって把握できる内容が異なるため、目的に合わせて組み合わせて活用しましょう。
エンゲージメント分析では、部署や役職などの属性ごとに結果を分けて確認する方法があります。
全社平均だけでは、特定の組織や従業員層が抱える課題を見落とす可能性があるためです。
たとえば全社のスコアに大きな問題がなくても、新入社員だけ成長実感が低いケースがあります。
営業部門だけ上司との関係に関する数値が低ければ、その部署のマネジメントに課題がある可能性も考えられるでしょう。
属性ごとの差を見ることで、どの組織から改善すべきか優先順位を付けやすくなります。
過去の結果と比較することで、エンゲージメントがどのように変化しているかを分析できます。
1回の結果だけでは、現在の数値が良いのか悪いのかを判断しにくいためです。
半年前に情報共有の改善を行った場合は、関連する質問項目がどう変化したかを見ると効果を確認できます。
反対にスコアが下がっていれば、取り組みが十分だったかを見直す材料になります。
継続的に同じ基準で分析することで、組織の変化を捉えやすくなるでしょう。
エンゲージメントサーベイの結果は、社内にある別のデータと組み合わせて分析する方法もあります。
サーベイ結果だけでは見えない組織課題を発見できる可能性があるためです。
たとえば、エンゲージメントが低い部署で離職率も高い場合は、両者の関係を詳しく確認できます。
ただし、2つの数値が同じように動いていても、一方がもう一方の原因とは限りません。
相関分析は原因を断定する方法ではなく、詳しく調べるべき課題を見つける手段として活用しましょう。
自由記述の回答を分析すると、数値だけでは分からない従業員の考えや背景を把握できます。
選択式の質問では「評価が低い」という結果までは分かっても、その理由まで判断できない場合があります。
自由記述では、回答を以下のようなテーマに分類すると整理しやすくなります。
同じ内容の意見が複数出ている場合は、組織全体で共通する課題の可能性があります。
一方、少数の意見だからといって重要度が低いとは限りません。
数値データと自由記述を組み合わせ、課題の背景まで確認することが大切です。
エンゲージメント分析を効率化するには、集計や比較を自動化できるサーベイツールを活用する方法があります。
従業員数が増えるほど、表計算ソフトだけで部署別や属性別の結果を整理する負担は大きくなります。
分析ツールには、主に以下のような機能があります。
ツールを選ぶ際は、機能数だけでなく、自社が必要とする分析ができるかを確認することが重要です。
たとえば毎月サーベイを行う企業では、過去の結果と簡単に比較できる機能が役立ちます。
複数拠点を持つ企業なら、部署や店舗ごとに結果を確認できるかも重要な判断材料です。
エンゲージメントサーベイの特徴や選び方を各社比較したい場合は、以下の記事も参考にしてください。
エンゲージメント分析では、スコアの高低だけではなく、その背景にある要因まで確認することが重要です。
特に押さえたいポイントは、以下の4つです。
分析後に具体的な行動へつなげられるよう、課題を細かく整理していきましょう。
エンゲージメント分析では、質問項目を複数の階層に整理すると原因を探しやすくなります。
大きな項目から細かな質問へ掘り下げることで、スコアが低い理由を特定しやすくなります。
分析結果から具体的な改善につなげるためにも、質問同士の関係を整理しておくことが大切です。
エンゲージメント分析では、数値が低い項目だけでなく、高い項目にも注目することが重要です。
課題ばかりを見ると、組織がすでに持っている強みを見落としてしまいます。
たとえば一部の部署で「上司からの支援」の評価が高い場合は、その部署の運営方法を確認できます。
良い取り組みが分かれば、ほかの部署にも横展開できる可能性があります。
一方、数値が低い項目では、その原因と改善可能性を確認しましょう。
「弱みを改善する」と「強みを広げる」の両面から分析すると、改善策の選択肢を増やせます。
エンゲージメントは、会社への意識と仕事そのものへの意識を分けて分析することも大切です。
会社には共感していても、担当業務にやりがいを感じられていない従業員もいます。
反対に仕事自体は好きでも、会社の方針には納得できていないケースもあるでしょう。
どちらの数値が低いかによって、必要な改善も異なります。
会社との関係と仕事との関係を分けて見ることで、より具体的な課題を見つけやすくなります。
エンゲージメント分析をしやすくするには、調査を始める段階から質問項目を整理する必要があります。
似た意味の質問を大量に入れると、結果を見てもどこに課題があるのか分かりにくくなります。
また、毎回質問を大きく変更すると、過去のサーベイとの比較も難しくなるでしょう。
継続して確認したい質問は固定し、その時期の課題に合わせた質問を追加する方法が有効です。
質問数も回答者の負担を考え、分析後に活用できるものへ絞ります。
質問項目の具体例や設計方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
エンゲージメント分析では、数値だけから原因を断定しないことが重要です。
特に注意したいポイントは、以下の3つです。
分析結果は答えそのものではなく、組織の状態を詳しく確認するための材料として扱いましょう。
エンゲージメント分析では、相関関係が見つかっても、それだけで原因と判断してはいけません。
たとえば残業時間が長い部署ほどエンゲージメントが低かったとしても、残業だけが原因とは限りません。
上司との関係や業務量、人員不足など、別の要因が影響している可能性があります。
相関分析は、関係がありそうな項目を発見する方法として活用しましょう。
原因を確認するには、自由記述やヒアリングなど別の情報も合わせて見る必要があります。
データだけで結論を出さず、現場の状況と照らし合わせて判断することが大切です。
エンゲージメントスコアは、他社との比較だけで良し悪しを判断しないことが重要です。
質問内容や回答尺度、従業員構成が異なれば、単純な数値比較が難しいためです。
他社平均が分かる場合でも、自社の状態を見る参考値として扱うとよいでしょう。
より重要なのは、自社の過去データとの比較です。
前回より改善した項目や、継続して低い項目を確認すると、自社の変化を把握できます。
他社を基準にするのではなく、自社が目指す組織状態とのギャップを見ることが大切です。
エンゲージメント分析では、数値が低い原因を従業員個人だけに求めないよう注意が必要です。
仕事への意欲には、上司との関係や情報共有、役割の明確さなど複数の要因が影響します。
たとえば「仕事への意欲」が低くても、本人のモチベーションだけが原因とは限りません。
必要な情報が届いていない場合や、業務量が多すぎる場合もあります。
部署ごとの数値や職場環境も確認し、個人と組織の両面から分析しましょう。
組織側で変えられる部分を見つけることが、改善につながる分析のポイントです。
エンゲージメント分析の目的は、結果を確認することではなく、組織改善の行動につなげることです。
分析後は、主に以下の3つの方法で活用できます。
すべての課題を一度に改善するのではなく、優先順位を決めて取り組むことが重要です。
エンゲージメント分析の結果は、人事部門だけで保有せず、経営層とも共有することが重要です。
人材や組織の課題は、経営戦略の実行にも関係するためです。
共有する際は、全体スコアだけではなく、どの項目や部署に課題があるかを整理します。
たとえば「理念への共感は高いが、現場の情報共有が低い」など、特徴が分かる形で示しましょう。
すべてのデータを並べるより、改善の優先度が高い項目を絞る方が判断しやすくなります。
エンゲージメント分析で課題を特定したら、その原因に合った改善策を考えます。
たとえば、情報共有に課題がある場合は社内発信の方法を見直します。
上司との関係に課題があれば、1on1や管理職への支援を強化する方法が考えられるでしょう。
課題と改善策の例は、以下の通りです。
重要なのは、スコアを上げることだけを目的にしないことです。
従業員が働きやすく力を発揮できる状態を目標に、改善を進めましょう。
分析では、エンゲージメントが高い部署の特徴を確認し、良い取り組みを横展開する方法もあります。
全社共通の制度を新しく作らなくても、すでに社内に改善のヒントがある場合があります。
たとえば数値が高い部署で、上司との定期的な面談や情報共有が活発に行われているケースがあります。
その場合は、具体的にどのような運用をしているのか確認します。
効果が期待できる取り組みは、ほかの部署でも実施できる形へ整理するとよいでしょう。
成功している組織の工夫を広げることで、自社に合った改善を進めやすくなります。
エンゲージメント分析は、組織の変化を確認したり、改善すべき部署や項目を見つけたりする場面で活用できます。
代表的な活用イメージは、以下の3つです。
ここでは、エンゲージメント分析を組織改善へつなげる代表的なケースを紹介します。
エンゲージメントサーベイを定期的に分析すると、組織改善の取り組みに変化があったか確認できます。
たとえば働き方の見直しを行った後に、業務負荷や働きやすさに関する回答を比較します。
前回より数値が改善していれば、取り組みが良い方向へ影響した可能性があります。
変化がなければ、取り組みの内容や対象を見直す判断材料になります。
短期的な変化だけで判断せず、一定期間継続して確認することも重要です。
調査と改善を繰り返すことで、組織に合った方法を探りやすくなります。
部署ごとのエンゲージメント分析は、全社平均では見えない課題を発見する際に役立ちます。
たとえば全社では「上司との関係」が高くても、一部の部署だけ大きく下回る場合があります。
その場合は、その部署のマネジメントや業務環境を詳しく確認します。
ほかの質問でも同じ部署だけ低い場合は、複数の課題が関係している可能性もあります。
結果を管理職と共有し、現場へのヒアリングを行うと原因を整理しやすくなるでしょう。
部署単位で分析することで、全社共通の施策だけでは対応できない課題にも取り組めます。
エンゲージメント分析では、改善すべき項目を絞り込んで行動計画へ落とし込むことが重要です。
課題が複数見つかっても、すべてを一度に改善するのは難しい場合があります。
まずは従業員への影響が大きく、組織側で改善しやすい項目から優先します。
たとえば「情報共有」と「評価への納得感」が低い場合は、原因や影響度を確認して優先順位を決めます。
改善内容には担当者や実施時期を設定し、次回のサーベイで結果を確認するとよいでしょう。
分析から改善、再調査までを一連の流れとして運用することで、継続的な組織改善につなげられます。
エンゲージメント分析では、見るべき項目や比較方法、実施頻度について迷う場合があります。
主な確認ポイントは以下の通りです。
自社の調査目的に合わせて、必要な分析方法を選ぶことが重要です。
全体のスコアだけでなく、質問項目や部署ごとの差、過去からの変化を確認しましょう。
特に数値が大きく変化した項目や組織は、背景まで詳しく確認することが重要です。
他社のスコアは参考になりますが、それだけで自社の良し悪しを判断するのは避けましょう。
質問内容や従業員構成が異なるため、自社の過去結果との比較も重視する必要があります。
相関関係は、関連がありそうな項目を見つけるために活用します。
相関があっても因果関係があるとは限らないため、自由記述やヒアリングも合わせて確認しましょう。
適切な頻度は、調査目的や改善サイクルによって異なります。
定期的に同じ項目を分析し、実行した改善策の変化を確認できる頻度を設定するとよいでしょう。