職場活性化のアイデア12選!成功事例や取り組みのポイントも解説
職場の交流を活性化させたり、経営と現場の距離を縮めることは、従業員エンゲージメントや生産性の向上に寄与するとされています。その一方で、「どのような社内活性化のアイデアがあるのか」「自社に合った施策をどのように選べばいいのか」というお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は社内活性化のアイデアについて、経営者や人事、管理職ごとで取り組める施策と共に、活性化に取り組んだ成功事例やポイントを解説していきます。
職場活性化とは?
職場活性化とは、職場の良い雰囲気づくりや従業員のモチベーションを向上させる取り組みにより、生産性や業務効率を高めることです。
職場活性化が上手くいっている組織の特徴として、コミュニケーションが活発であることが挙げられます。例えば、年齢や役職問わず従業員が自由に意見を言える職場では、新しいアイデアや解決策が生まれやすくなったり、信頼関係が構築されやすくなります。チーム一丸となって、スピーディーに業務に取り組めるため、生産性の向上や離職率の低下などが期待できるでしょう。
【経営者向け】社内を活性化させるアイデア
経営理念やビジョンを浸透させる
経営理念やビジョンを浸透させることで、会社独自の価値観を作って組織文化を強くできるため、団結力を高めます。また、従業員の行動指針となり自発的に判断して行動でき一人ひとりが適切な意思決定ができます。
経営理念の浸透を成功させるためには、理念の意図を分かりやすくかみ砕いて言語化して、従業員に向けて繰り返しメッセージを伝えましょう。
また、メッセージを発信する際には、切り口を変えたり身近な業務に例えたりして従業員全員が理解できるようにしてください。その他、経営陣が経営理念に即した行動をして従業員の模範となることも大切です。
経営陣と直接話せる機会を設ける
従業員が経営陣に自分の意見や提案を直接伝えることで、会社に対する関わり方や貢献の意識を高められます。
経営陣が従業員と対話する際のポイントは、積極的な傾聴です。従業員の発言を熱心に聞いて、意見を歓迎しましょう。従業員が意見を述べられる機会を作ると、経営陣は今までには分からなかった組織の長所と短所が分かり改善するべき分野が分かります。
また、従業員は自分の意見を聞いてもらえたと感じるだけでなく、自分のアイデアや考えをよりオープンに共有でき、風通しのよいコミュニケーション文化の醸成につながるでしょう。
【人事向け】職場を活性化させるアイデア
部署横断で交流を促進する
部署横断で交流の促進することは、組織の一員であるという認識が強まり、会社への愛着や忠誠心が高まります。また、異なる部署の仕事内容を知ることで部署間の相互理解が深まり、部門間の連携も強化されるでしょう。
部署横断で交流を行う例として、部門をまたいだチームミーティングや社交イベントを開催しましょう。また、従業員に進んで参加してもらうためには、アンケートを取って興味や好きなものを特定し嗜好に応じたイベントを開いてください。
加えてコミュニケーションツールの導入も、部署を超えたコミュニケーションのハードルを下げて気軽な交流を促せます。
正確かつ迅速な情報共有を実現する
正確かつ迅速な情報共有を実現することで、全ての従業員が正しく十分な情報を得てすぐに行動できる環境を整備すると、従業員の皆が一緒になって活気付いたり信頼し合えるようになったりします。
具体的には、職場の情報やコミュニケーションを一元化できる情報共有ツールを使用しましょう。
情報共有を一つのツールに集約すると、複数の場所を探す必要がなくなりすぐに必要な情報にたどり着けます。また、情報が統一されているため誤解や情報の食い違いを避けられます。
従業員の自己実現を支援する
従業員の自己実現を支援し、従業員が自分の潜在能力を発揮できるようにキャリア開発の機会を提供すると、仕事へのモチベーション向上が期待できます。
具体的には、新しいスキルの開発や既存スキルの強化のため研修やワークショップを行いましょう。また、経験豊富な社員がキャリアアップを目指す社員をサポートするメンターシッププログラムを設けることも効果的です。
評価制度を明確にする
評価制度を明確にすることで、皆が平等に扱われていると感じさせるだけではなく、評価基準を達成するために自己研鑽に励むようになり、従業員の仕事に対するモチベーションや満足度を高めます。
評価制度を作成するときには具体的な行動や成果をもとにした基準を作り、評価のルールややり方を学べる研修をして従業員の理解を促しましょう。また、 評価制度の不明点を相談できるサポート窓口を設けることも有効です。
インセンティブ制度を導入する
インセンティブ制度を導入することで、達成感や報酬を通じて働く意欲を高め、個人やチームのパフォーマンスを引き出す効果があります。
例えば目標達成度に応じて金銭や商品券を提供したり、月間や四半期ごとに成果をあげた個人やチームを職場で表彰したりするのが効果的です。他にも休暇の延長など様々なインセンティブが提供できます。
【管理職向け】職場を活性化させるアイデア
チームビルディング施策を実施する
チームビルディングとは、従業員同士の連携や協力を強くして組織全体のパフォーマンスを上げることです。向上させる施策としては、従業員同士で行えるチームビルディングゲームをするのが効果的です。
その有名な例がNASAのゲームで、実際の宇宙ミッションに着想を得た問題解決演習となっています。このゲームはチームワークを促進するだけでなく、批判的思考や意思決定能力を高める効果もあります。
こうした活動は従業員同士の協力や協調を促進するだけでなく、前向きで意欲的な職場環境作りに役立ちます。
業務上の悩みや不安を解消する
業務上の悩みや不安を解決する具体的な取り組みとしては、定期的なチームでの会議や1on1ミーティングを通じて従業員の問題や課題に対処し、サポートや指導を行いましょう。
ここで重要なのが従業員の悩みにしっかりと耳を傾けることです。また、問題には迅速に対処することで信頼を築いて従業員の不安を和らげられます。
称賛文化を醸成する
部内・チーム内で挑戦や成功を称賛する文化を醸成することは、従業員エンゲージメントが向上させ、業務の生産性向上や離職率低下などの効果を期待できます。
例えば定期的な業績評価や表彰式を通じて、従業員の成功を称えることで士気を向上させてみましょう。他にも感謝の気持ちを伝えたい従業員にカードを贈るサンクスカードの交換も効果的です。
業務へのモチベーションを高める
業務へのモチベーションを高めるためには、チームワークや自己成長を促すポジティブな職場環境を作りが大切です。また、今行っている業務がどのように会社や事業にインパクトをもたらすかをすり合わせることも重要です。
管理職は部下に業務への明確な目標を設定して、定期的なコミュニケーションやフィードバックを行いましょう。その際には、進捗状況を可視化して次に行うことを話し合ったり、部下の良い点や成果を積極的に称賛したりしてください。
フレキシブルな労働環境を提供する
フレキシブルな労働環境とは、社員の自主性を大切にしてより自由で快適に働ける環境を指します。この取り組みは部署内の従業員同士の交流を促して、より強い人間関係を築く機会になります。
具体的には、職場での固定席をなくし好きな場所に座れる「フリーアドレス制」の導入や、従業員が休憩したり交流したりできる「リフレッシュスペース」の設置が有効です。
職場活性化に取り組む企業の成功事例
次に、職場活性化に取り組む事例を紹介します。
経営理念の浸透でグループ内の一体感を醸成
寿々グループ様は、訪問介護や老人ホームの運営する企業です。
同社はグループが大きくなるにつれて経営理念が浸透しづらくなり、各社の取り組みやスタッフの動きが見えづらくなっていたそうです。そこで情報共有や学びを促進する目的で、情報共有ツール「TUNAG」を導入します。
導入後は経営陣のメッセージが直接現場に届き、伝えたい意図が各グループ内の他事業所のスタッフにまで伝わるようになりました。また、ツールを適切に活用して情報をしっかりと伝えた施設は業績が向上し離職率も低下しました。
同社は全員が共通の目標に向かって一致団結する一体感を醸成しています。
事例記事はこちら>>「グループ内の想いをひとつにつなぐ」経営理念を浸透させるための寿々グループ様の取り組み
店舗内で完結しない横のコミュニケーションが活性化
タイソンズアンドカンパニー様は、ブルワリーレストラン「T.Y.HARBOR」を含む14のブランドを展開する企業です。
同社は異なる部署や店舗間で情報共有ができていないことに課題があり、TUNAGを導入することで横のコミュニケーションを促進しようとしました。
具体的には、社内報を作り職場の横のつながりや同社で働くことの喜びを育むような情報発信を行いました。さらに、情報の共有範囲を柔軟に調整し必読通知の設定を行うことで、必要な情報を適切な関係者に配信しています。
この取り組みは、部署間のコミュニケーションを円滑にしてより団結力のある職場づくりを達成しました。
事例記事はこちら>>14の飲食ブランドを繋ぐ社内報運用とは - 「店舗内で完結しない横のコミュニケーションが生まれた」
社員が自発的に学ぶ場が生まれた社内勉強会の取り組み
株式会社サムライト様は、コンテンツマーケティングやセルフメディア事業を営む企業です。
同社は多様な価値観を尊重するため、より生き生きと働ける職場作りをしたいと考えていました。そこで年々新しく入社する社員がすぐに会社に馴染めるようオンボーディングをスムーズに行うため、TUNAGを導入しました。
導入後は社員が写真や動画を共有して、会社の雰囲気や社員のユニークな個性をアピールできるようにしました。また、新入社員が声をあげたことにより、社員同士が自主的に専門知識を学べる勉強会「サムカレッジ」が生まれました。
活用によって社員が自発的に学ぶ場が生まれ、従業員同士の交流や学びに刺激を受ける環境が作られました。
事例記事はこちら>>行動指針が浸透する“サムカレッジ”の取り組みとは。社員の自発的な学びを楽しく促す「社内イントラ」として活用
承認・称賛文化の醸成でアルバイト定着率が30%改善
株式会社BP様は、ウェディング・ホテル・レストラン・不動産・保険などさまざまなサービスを展開する企業です。
同社は、業務を教えたりスキルを向上させたりする取り組みに注力して、社員の頑張りをしっかりと承認することまで手が回らないことに課題がありました。そこで従業員のエンゲージメントを向上させ、従業員の定着率を上げるためにTUNAGを導入しました。
具体的には、サンクスカードを送りあって承認文化を作り、アルバイトの初出勤から10回目の勤務までの日報を記載する「ひよこ日記」の取り組みを始めました。活用により、前向きな職場環境を醸成して従業員の士気を向上させるとともにアルバイト定着率が30%改善しました。
事例記事はこちら>>アルバイト定着率が30%改善、3ヶ月で300名採用:BPが「友達に紹介したくなるバイト先」を作るまで
1on1の実施を促進し、コミュニケーションが活性化
株式会社ゼットン様は、飲食店の運営・開発・コンサルティングを行う企業です。同社は、店舗レベルでのスタッフへの情報伝達の難しさや一方通行のコミュニケーションなどの課題を解決するためTUNAGを導入しました。
具体的にはミーティングの様子を写真付きで投稿して、その場の雰囲気や関係者の様子が分かるようにしました。TUNAGを導入して以来、ゼットンでは1on1ミーティングの実施率が2倍に向上しています。個人と会社の雰囲気が理解され、会社の情報の効果的な伝達に成功しました。
事例記事はこちら>>顔が見える1on1MTGを全店で実施。安心してコミュニケーションがとれる場づくりの進め方
職場活性化のアイデアを実施する際のポイント
職場活性化のアイデアを実施する際のポイントは二つあります。
まず、組織の目標やニーズに合わせた施策を選ぶことが重要です。会社全体の目標や今何が必要かを考えて、そのための活動を選びましょう。会社やチームに足りない部分を見つけ出してそれを改善する方法を考えることが大事です。 また、職場で実現可能かどうかを考えて組織の価値観に合い従業員のモチベーションを高める施策を選択しましょう。
次に、オンラインとオフラインの使い分けを考えることも大切です。組織の文化や従業員のニーズに合わせて双方のバランスを取りましょう。最初は半々(50:50)でスタートするなど、従業員の意見や活動の結果を見ながら、調整していきましょう。
まとめ | 職場を活性化させるために必要なこととは
今回は職場活性化のアイデアについて、具体的な施策を中心として事例や実施のポイントを紹介しました。
職場活性化のアイデアを選定する際は、企業の課題や従業員のニーズを整理して企業文化に合った施策を取り入れてみてください。
また、自社の状況にあてはめながら事例を参考にすることで、どのアイデアが適切かを判断して行動計画の作成をしてみてください。