なぜサンクスカードがいらないと言われるのか?運用のポイントを解説
サンクスカードは職場に良い影響をもたらす制度ですが、「いらない」という声が上がることも少なくありません。その原因を明らかにし、適切な運用方法を知ることで制度の定着を目指しましょう。制度を職場に定着させるためには、ポイントを押さえた運用を行うことが重要です。サンクスカードがいらないと言われる理由や運用のコツ、定着した活用事例を紹介します。
サンクスカードがいらないと言われる理由
サンクスカードは社内コミュニケーション活性化や従業員エンゲージメント向上を図れる制度ですが、効果を最大化するためには職場に定着させる必要があります。
運用に失敗すると「サンクスカードはいらない」という声が増え、職場への浸透が困難になるでしょう。定着を成功させるために、まずはサンクスカードがいらないと言われる理由を解説します。
やりとりを強制される
サンクスカードが嫌がられる理由として、やりとりが強制されることが挙げられます。
「毎日カードを書かなければならない」といったノルマを課されると、従業員は義務感でメッセージを送るようになり、本来の「感謝の気持ち」を伝える意義が薄れてしまいます。
感謝の気持ちは自然に湧いてくるものであり、強制してしまうと形式的で価値のないやりとりになり、従業員の不満を招きやすくなるでしょう。
従業員の負担が増える
サンクスカードがいらないと言われる理由の1つに、従業員の負担になることが挙げられます。本来の仕事が忙しい中、わざわざ時間を割いて書かなければならないためです。
また、紙ベースで運用する場合は、手書きの作業も負担に感じやすくなります。普段からPCを使っている人にとって、手を動かし時間をかけて文章を書く作業は負担になるでしょう。
気持ち悪さを感じる人がいる
人によっては感謝の気持ちを伝えることを気持ち悪いと感じるケースもあります。例えば、ノルマを達成するために形式的に書く場合は、思ってもいない感謝の気持ちを文章にしなければならないため、気持ち悪いと感じることがあります。
また、そもそもコミュニケーションに苦手意識を持つ人も一定数います。このようなタイプの従業員にサンクスカードを強いると、恥ずかしい感情が気持ち悪さにつながってしまうのです。
運用に手間がかかる
サンクスカードの運用に携わる人が、「サンクスカードはいらない」と思うこともあります。紙のカードで運用する場合、カードの準備・配布・集計などに手間がかかるためです。
従業員が運用担当になる場合、本来の業務と並行して運用を進めなければならないため、大きな負担になってしまいます。また、サンクスカードに不満を持つ従業員が多い場合は、愚痴を聞かされて精神的にも参ってしまいがちです。
サンクスカードの運用を成功させるコツ
「サンクスカードはいらない」と思われないためのポイントを紹介します。これから導入することを検討している場合は、以下に挙げるコツを考慮しながら準備を進めていきましょう。
運用の目的を明確にする
従業員に何も知らせないままいきなり制度を導入しても、職場の混乱を招きかねません。サンクスカードの重要性を理解していないだけでなく、そもそもサンクスカードとは何かを知らない人もいるためです。
サンクスカードを導入するにあたっては、運用の目的やルールを事前に明確化し、従業員に周知しましょう。どのような制度なのか十分に理解してもらった上で運用すれば、サンクスカードが社内に定着しやすくなります。
従業員に負担がかからないようにする
「サンクスカードはいらない」と思われないためには、従業員の負担を軽くすることも重要です。やりとり数にノルマを設けたり、内容に高いクオリティや長文を求めたりしないようにしましょう。
自分で一から文章を考えるのも億劫な人のために、テンプレートを用意するのもおすすめです。最初はテンプレートの一部のみを書き換えてカードを送るようにすれば、そのうち文章を書くことにも慣れてくるでしょう。
経営者が率先して活用する
サンクスカードの運用には、経営者や上長の積極的な参加が重要です。マネジメント層が率先して利用することで、会社としての取り組みであることや、カードを送ることは良いことだという共通認識を醸成できます。
経営者や上長から感謝の気持ちを伝えれば、従業員のモチベーションがアップし、利用も促進されるでしょう。企業理念に沿った行動を褒めることで理念浸透も図れます。
スマホアプリを導入する
サンクスカードは紙ベースではなく、アプリでの運用がおすすめです。デジタルカードでやりとりすれば就業員の手間を軽減できるほか、担当者の負担も抑えられます。
エンゲージメント向上プラットフォーム「TUNAG(ツナグ)」は、サンクスカードをはじめとしたさまざまなコミュニケーション促進機能を備えたサービスです。マルチデバイスに対応しているため、忙しい従業員も自分のスマホで気軽に利用できるでしょう。
自社の経営理念や行動指針を紐づけた運用も可能です。目指すべき組織像を考慮したトータルサポートで、サンクスカードの定着や社内コミュニケーションの活性化を図れます。
サンクスカードツールとしてのTUNAG | TUNAG(ツナグ)
TUNAGでサンクスカードが定着した活用事例
TUNAGを利用中の企業は1,000社を超えており、多くの企業で組織課題の改善を実現しています。TUNAGでサンクスカードを定着させた事例をチェックし、自社での導入を検討する際の参考にしましょう。
称賛文化の醸成を実現「株式会社活美登利」
国内外で回転寿司店を展開している株式会社活美登利は、情報共有や各種申請業務の課題を抱えていました。TUNAGの導入後はこれらの課題を解消できたほか、日常業務の報告やコミュニケーション活性化まで幅広く貢献しています。
サンクスカードを表彰制度と結びつけて運用している点もポイントです。積極的に利用している人などを表彰することで、称賛文化が根づいて社内に活気が出たそうです。
出典:店長で止まっていた情報が、アルバイトまで行き届く。回転寿司店が現場DXを推進し、称賛文化の醸成に取り組む | TUNAG(ツナグ)
社内インフルエンサーを活用「株式会社BP」
株式会社BPは、ホテル・ウェディング・ドレスなどに関する事業を展開している企業です。サンクスカードの運用に特化してTUNAGを利用しています。
導入時にはプロジェクトメンバーで説明会を実施し、従業員のスマホで実際に利用してもらいました。「TUNAGタイム」という時間を設けることで、従業員の負担軽減を図っていることもポイントです。
また、アルバイトからインフルエンサーを選び、サンクスカードの面白さを発信してもらっています。制度の定着を目指してさまざまな取り組みを進めており、会社と現場の双方に多くの効果をもたらしています。
出典:アルバイト定着率が30%改善、3ヶ月で300名採用:BPが「友達に紹介したくなるバイト先」を作るまで | TUNAG(ツナグ)
既存の仕組みが活性化「株式会社ファミリー」
株式会社ファミリーは、登録済未使用車販売専門店として事業を展開する企業です。TUNAGの導入前は紙でサンクスカードを運用していましたが、TUNAGに変えてからは年間のやりとり数が約5,000通から約8,000通にまで増えています。
紙でのやりとりでは難しかったメッセージの公開が、活性化につながった大きな要因だと考えているそうです。他の従業員の見えない活躍が可視化できる点は、デジタルカードでやりとりするメリットの1つだといえます。
出典:称賛文化が浸透し、お客様への意識も向上した取り組み。「感情」を伝え合うことが次につながる。 | TUNAG(ツナグ)
サンクスカードはいらないと言われない運用を
やりとりを強制したり、従業員の負担が増したりすると、「サンクスカードはいらない」と言われやすくなります。また、紙のカードで運用する場合、担当者の負担増にもつながるでしょう。
サンクスカードを定着させるためには、運用の目的を明確にし、従業員の負担を抑えることが大切です。経営陣や上長が率先して活用すれば、感謝を伝え合う文化がより浸透しやすくなるでしょう。