社内の情報共有を改善する方法。改善の効果や具体的な進め方・ツールを解説
情報共有の課題は、多くの企業で根深い問題となっています。連絡漏れや伝達ミスによる業務効率の低下は、組織全体の生産性に直結する重要な経営課題です。では、どのようにして情報共有を改善し、組織力を高めていけばよいのでしょうか。本記事では、情報共有改善による具体的な効果から実践的な進め方、そして最適なツール選定までを詳しく解説します。
社内の情報共有を改善する効果
情報共有の改善は単なる業務改善ではなく、企業の競争力向上に直結する重要な経営戦略です。適切な情報共有体制の構築は組織全体にとって大きな価値を生み出します。
生産性向上によるコスト効率の改善から従業員エンゲージメントの向上まで、情報共有がもたらす具体的な効果を見ていきましょう。
業務効率が上がる
情報共有の改善で最も大きな効果は、従業員が必要な情報に迅速にアクセスできるようになることです。新しい業務フローの導入時には、運用開始の周知と実際の手順が正確に伝わることで、ミスや混乱を防げます。
例えば製造業では一般的に、技術マニュアルや作業手順書をデジタル化して共有することで、資料の更新にも即座に対応でき、作業時間の短縮と品質向上を実現しています。
迅速な問い合わせ対応で顧客満足度が向上する
顧客対応において重要なのは、問い合わせに対する迅速で正確な回答です。商品の配送状況や技術的なトラブルシューティング、担当者情報など、顧客が求める情報を素早く取得できる体制が整っていれば、初回対応での解決率が向上します。
また、バイヤーだけでなく、取引先とのやりとりにも効果を発揮します。情報共有システムの改善により、営業担当者が外出先からでも必要な情報にアクセスできるようになれば、商談の成功率向上にも寄与します。結果として、顧客満足度の向上が企業の競争優位性を高めることになるのです。
ナレッジ共有で業務の属人化を防止できる
情報共有の仕方・環境を改善することは、業務の属人化防止にも役立ちます。従業員が長年かけて習得してきたナレッジ・ノウハウも、情報の一つです。ナレッジがマニュアルとして適切に共有されれば、「この人がいなければ業務が回らない」という状況を改善しやすくなります。
ナレッジ・ノウハウを持った人材が定年退職したり転職したりしたとき、組織の知識レベルが大きく下がって業務が滞るリスクを低減できます。現状、特定の従業員がナレッジを持っていて属人化している状況なら、早急に情報共有を改善した方がよいでしょう。
信頼感が高まりチームワークが強くなる
社内で共有すべき情報として、業務の状況やミス・トラブルなども挙げられます。これらの情報がチーム内で積極的に共有できている状態だと、メンバー間での信頼感が高まるでしょう。互いの困難やミスをカバーし合い、協力して業務を遂行する土台が醸成されます。
多くの企業では、部署間の情報共有不足により縦割り組織の弊害が生じています。横断的な情報共有を促進することで、部署を超えた協力体制が構築され、組織全体の一体感が高まります。
結果として、従業員エンゲージメントの向上と離職率の低下にもつながり、採用コストの削減効果も期待できるでしょう。
社内の情報共有が改善されない理由
ツールを導入したにもかかわらず、情報共有が改善されないケースは少なくありません。なぜ情報共有の改善は難しいのでしょうか。
多くの企業が直面する三つの主要な阻害要因を理解することで、効果的な改善策を講じることができます。現場の抵抗感から技術的な課題まで、改善を妨げる要因を詳しく見ていきましょう。
情報共有の必要性が現場に伝わっていない
現場の従業員にとって、情報共有は本来業務に追加される「余計な作業」と捉えられがちです。特に人手不足で業務に追われている状況では、自分の仕事をこなすことで精一杯となり、情報共有の優先順位が下がってしまいます。
経営層や管理職が情報共有の重要性を認識していても、その必要性が現場まで浸透していなければ、形骸化は避けられません。
また従業員の中には、自身のノウハウを共有することで存在価値が低下すると考える人もいます。その背景には、個人の貢献が評価されにくくなることへの懸念や、情報共有がもたらすメリットが十分に伝わっていないことなどが考えられます。
情報の所在を把握できていない
情報共有をしようと思っても、肝心の情報が「どこにあるか」が分からなければ共有のしようがありません。例えば営業資料は共有フォルダに、技術マニュアルは紙で保管、顧客情報は個人のPCにといった具合に、情報が分散していると、必要な時に素早くアクセスできません。
情報へのアクセス権限が適切に設定されていない場合も問題です。全従業員が必要とする情報が一部の管理職しか閲覧できない状態では、情報共有の意味がありません。
情報の所在を従業員が把握できていない状態だと、会社や事業への理解が進まなかったり、情報を共有するための会議やミーティングを開く頻度が増えたりするのもデメリットです。
従来の共有方法にこだわっている
社内の情報共有が改善しにくい理由として、従業員が電話やメモなど従来の共有方法にこだわっていることが挙げられます。たしかにそれまでのやり方を変えるのは、現場からすれば手間に感じるでしょう。しかし、現代に合った情報共有ができないと、業務効率や組織としての競争力が低下する一因となります。
例えば情報を口頭で伝えるだけでは、相手が正確に理解していなかったり伝達ミスが発生したりする可能性が高くなって非効率です。メモや付箋を使った情報伝達でも、正確かつリアルタイムに伝わりにくくなります。
社内の情報共有を改善する土台のつくり方
社内・チーム内の情報共有の改善は、単にツールを導入して成功するものではありません。改善を妨げる要因があるならまず取り除き、円滑で適切な情報共有が実現できる土台づくりが必要です。
情報共有の目的や効果を共有する
いきなり社内の情報共有を改善しようと仕組みを変えたりツールを導入したりしても、現場にとっては負担にしか感じられません。まずは組織の課題を分析した上で、なぜ情報共有の方法を変える必要があるのかを明確化・共有する必要があります。
目的は組織によって、業務効率の向上や属人化の防止など多様です。目的の達成はそのまま従業員にとってのメリットになることを、筋道立てて伝えましょう。従業員から見たメリットの例を挙げます。
- 業務効率や生産性が向上すると、残業時間が減ったり企業の利益が給与アップとして還元されたりする
- 属人化を防げれば、特定のスキルを持った人が休暇を取りやすくなる
コミュニケーションを活性化させる
効果的な情報共有の前提となるのは、活発なコミュニケーションが行われる組織文化です。日常的にコミュニケーションが不足している状態では、いくら仕組みを整えても情報は流通しません。
特に失敗やミスの共有は、心理的安全性が確保された環境でなければ実現困難です。管理職が率先して自身の失敗を開示し、学びとして共有する姿勢を示すことで、オープンな文化が醸成されます。
まず従業員同士が活発にコミュニケーションを取れて、互いに許容し協力できる環境を構築しましょう。
業務改善で従業員の余裕をつくる
情報共有を定着させるには、従業員に時間的・心理的な余裕が必要です。過重な業務負荷の中では、情報共有は後回しにされてしまいます。
まず現状の業務プロセスを見直し、無駄な作業や重複業務を削減することから始めましょう。定例会議の削減、報告書類の簡素化、承認プロセスの効率化など、改善できる領域は多数存在するはずです。
従業員に時間の余裕や心理的余裕が生まれれば、情報共有が活発になります。余裕のある業務環境は従業員のストレスを軽減し、エンゲージメントを向上させる要素です。業務改善は離職率の改善にも役立ちます。
情報共有に対してインセンティブを検討する
全社的に情報共有を改善する効果が伝わっても、その効果が実感できるまでは一定の時間がかかります。日々の業務に追われる中で、情報共有という新たなタスクを負担に感じてしまう従業員がいる可能性も考慮すべきでしょう。
そこで定着するまでは、特定の行動に対してピアボーナスのようなインセンティブを設けるのも一つの手段です。事前準備として、予算と相談しながらインセンティブの検討も進めておくとよいでしょう。
社内の情報共有体制を整備する方法
情報共有の改善として企業ができることは、体制の整備です。社内の情報共有体制を整備するには、どのようなステップを踏めばよいのでしょうか。具体的な進め方を解説します。
体制整備のチームをつくる
情報共有体制の整備は、専門チームを編成して推進することが成功の鍵となります。各部署から選出されたメンバーで構成し、現場の実情を反映した実効性のある体制を構築しましょう。チームメンバーには、ITリテラシーが高く変革に前向きな人材を選定することが重要です。
また、全社を統括するプロジェクトリーダーには、経営層との調整力と現場への影響力を併せ持つ人材を任命する必要があります。
リーダーとして選出する従業員は、企業の長期的な戦略や運営についての理解が深く、全体を客観視できる人材が適しています。
そしてチームには、各部署の代表者が参画することで、全社的な合意形成がスムーズになり、現場での抵抗感も軽減されるでしょう。推進チームの活動を可視化し、全従業員に進捗を共有することも重要なポイントです。
共有すべき情報の種類を整理する
「社内の情報共有」といっても、情報の種類はさまざまです。社内の情報には大きく分けて以下の2種類があります。
- 形式知:マニュアルや顧客情報などのデータ化された情報
- 暗黙知:業務のノウハウ・コミュニケーション方法のように従業員の経験から蓄積された情報
この中でさらに情報の種類が分かれます。チームで意見を出し合って共有すべき情報の優先順位を決め、その情報に適した運用ルールや共有手段を探しましょう。優先順位を決めるときは、チームにいない従業員の声も拾って各部署の状況と擦り合わせる必要があります。
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情報共有に関するルールを作る
情報共有を円滑に進めるためには、明確で実践的なルールの策定が不可欠です。いつ、誰が、どのような情報を、どの範囲で共有するかを具体的に定義しましょう。
このとき、チームが主導し、共有すべき情報の種類・範囲・頻度などのルールを決めます。ルールはできるだけシンプルに、分かりやすくまとめるのが定着のポイントです。例えば、顧客からのクレーム情報は発生から24時間以内に関係部署へ共有する、プロジェクトの進捗は週次で更新するなど、具体的な基準を設けることが重要です。
また、情報のセキュリティレベルに応じたアクセス権限の設定や、個人情報保護に関するガイドラインも併せて整備する必要があります。ルールの周知徹底と定期的な見直しにより、実効性のある運用が可能になります。
情報共有の手段を決める
情報共有には複数の手段があります。とはいえ従業員間でも顧客との間でもスピードが求められる現代には、手書きのメモや紙の資料・Excelのように、作成や確認に時間がかかったり個別の確認が必要だったりする手段はミスマッチです。
社内の情報を共有する手段は主に、クラウドサービスのようなツールの活用になるでしょう。ツール選定においては、自社の業務特性と情報共有の目的を明確にすることが重要です。ツールの選び方について詳しくは次の見出しで紹介します。
社内情報共有ツールの選び方
社内の情報共有に使えるツールには、複数のタイプがあります。タイプごとの製品も豊富です。多くの選択肢から自社に適したツールを選ぶには、何を意識すればよいのでしょうか。選び方を三つの観点から解説します。
共有したい情報とツールの特性を照らし合わせる
ツール選定の第一歩は、共有したい情報の種類とツールの機能を照合することです。ナレッジやノウハウの蓄積が主目的なら、検索性に優れたストック型のツールが適しています。製造業では作業手順書や品質管理マニュアルなど、恒久的に参照される情報が多いため、体系的に整理できるWiki型のツールが効果を発揮します。
一方、日常的なコミュニケーションや迅速な意思決定が求められる場合は、チャット機能を中心としたフロー型のツールが有効です。営業部門では顧客対応の即時性が重要なため、モバイル対応に優れたツールが必須となります。
スケジュール共有やタスク管理が中心なら、カレンダー機能やプロジェクト管理機能を備えたグループウェアが適切でしょう。複数の目的がある場合は、それぞれの優先順位を明確にした上で、バランスの取れた選択をすることが重要です。
コストと機能のバランスを見る
ツール導入においては、初期費用だけでなくランニングコストも含めた総合的な費用対効果の検証が必要です。ユーザー数に応じた課金体系の場合、将来的な従業員数の増減も考慮して予算計画を立てましょう。高機能なツールは魅力的に見えますが、実際に使用する機能は限定的なケースが多く、オーバースペックは無駄なコストとなります。
一方で機能が不足していれば目的を達成できず、多すぎれば無駄な支出を増やす事態になりかねません。多くのツールでは無料トライアル期間を設けているため、実際の業務で試用してから本格導入を決定できます。
また、既存システムとの統合にかかるコストや、従業員教育に必要な時間的コストも見落としてはいけません。ROI(投資利益率)を明確にし、経営層への説明責任を果たせる選定を心がけましょう。
多機能なツールならサポート体制もチェック
チャットに特化したツールのように機能がシンプルなものなら、操作や活用方法に悩むケースは少ないでしょう。ただ複数の用途を目的として多機能なツールを選びたい場合は、操作・運用まで手厚いサポートを用意している製品がおすすめです。
操作や活用方法についてのサポートを受けられれば、運用でつまずくポイントが減ります。トラブルや疑問が迅速に解消できれば、活発な情報共有が定着しやすくなります。
社内の情報を共有できるツールの種類
社内の情報共有を円滑化・改善できるツールには、大きく分けて6種類があります。種類ごとの特徴や代表的なサービス・向いている用途を見ていきましょう。
ビジネスチャットツール
ビジネスチャットツールは、ビジネス用途で作られたチャットツールです。代表的な特化型サービスには、「Slack」や「Chatwork」などがあります。グループウェアや組織改善ツールに内包されている場合も少なくありません。
主にこれまでメールや電話での情報共有が主で、社内連絡や意思決定を迅速化したい企業に適しています。ツールによってファイル共有機能や音声・ビデオチャットも可能です。それぞれ強みが違うので、機能を比較してみましょう。
ファイル共有ツール
ファイル共有ツールは、ファイルをはじめとしたデータをWeb上で保存・共有したり共同編集したりできるツールです。マニュアルや営業資料など、ファイル化できる情報の共有に役立ちます。
有名な特化型サービスとして挙げられるのは、「Dropbox(企業向けプランあり)」や「セキュアSAMBA」などです。ビジネスチャットに付帯していたり、グループウェアや組織改善ツールに内包されていたりもします。ファイル共有体制のみ整備したい場合は特化サービスがよいでしょう。
社内SNS
社内SNSは、企業内でのみ使えるSNSです。社内SNS機能に特化したものと、ほかの機能とパッケージになっているものがあります。社内SNS特化型ツールの例は、「OWNEDNEWS」や「Agelu(あげる)」などです。
社内SNSはコミュニケーションを活発化したい場合に適しているでしょう。情報共有は形式知や暗黙知の共有に限らず、コミュニケーションも含みます。社内SNSを活用すれば従業員間のやりとりが活性化し、コミュニケーション環境が良好になるため、情報共有がしやすい土台づくりとしても有用です。
社内Wiki
社内Wikiとは、特定の企業内にある情報を蓄積できる「社内版Wikipedia」です。チャットと違って情報が流れない「ストック型」なので、ノウハウやナレッジを蓄積・共有して、業務の属人化を防ぎたい企業に向いています。
ほかのタイプと同様、社内Wikiに特化したものと、ほかの機能とパッケージになっているものがあります。特化型に近い有名なツールとして挙げられるのは、「NotePM」や「Qast」です。
グループウェア
グループウェアとは、スケジュール情報をはじめとした、業務遂行をスムーズにする機能が一通りそろったツールを指します。ツールによって機能は変わりますが、チャットや社内SNS・ファイル共有機能が備わっているものが大半です。
スケジュールや従業員情報を共有したい、情報共有と同時に事務作業の効率化も図りたいという企業に向いています。代表的なグループウェアとして知られているのは、「Microsoft 365(一般法人向け・大企業向け)」や「Google Workspace」です。
組織改善ツール
業務改善だけでなく組織改善まで包括するツールを活用するのも、情報共有体制を整備する一つの手段です。組織改善ツールには、サーベイ・アンケートのような「診断・課題の可視化」に特化したものと、情報共有や業務効率の向上に寄与する機能も包括したものがあります。
後者の場合は情報の種類を問わず共有しやすいため、課題の多い企業向けです。ただし導入には、一定の予算は必要になることを念頭に置いておきましょう。組織改善ツールの例が「TUNAG(ツナグ)」です。
情報共有の「土台づくり」から支援するTUNAGのアプローチ
多くの企業が情報共有ツールを導入しても定着しない理由は、組織文化や従業員の意識という「土台」が整っていないためです。TUNAGは単に情報を共有する仕組みを提供するだけでなく、従業員が自発的に情報を発信したくなる組織文化の醸成から支援します。
以下、TUNAGが持つ三つの特徴的なアプローチを詳しく解説します。
情報共有に必要な土台づくりが可能
TUNAGには、情報共有が活発になる「土台づくり」ができる機能が備わっています。以下のような機能がその例です。
- リアクション機能ありのタイムライン:コミュニケーションの活性化に役立つ
- サンクスカード:称賛文化を醸成して信頼感を向上させられる
- 社内ポイント:ピアボーナスを設定して適切な情報共有に対するモチベーションを上げられる
いずれも、紹介した「社内の情報共有を改善する土台のつくり方」に有用な機能であることが分かるでしょう。
情報を共有できる機能が豊富
TUNAGは、各種の情報を手軽に共有できる機能も豊富な組織改善ツールです。次のような機能が主に、情報共有そのものに活用できます。
- 社内掲示板:全社的なお知らせを掲示板に投稿すると、従業員のスマホに通知が届く
- 社内チャット:リアルタイムな情報共有が実現する。部署やプロジェクト単位のチャンネル作成も可能
- 外部リンク:社内ポータルとして活用でき、常設しておきたいルールなどの共有に便利
- マニュアル:画像や動画を活用したマニュアルの作成・格納が可能。ノウハウ・ナレッジを蓄積できる
このように、TUNAGにはあらゆる情報をTUNAG内で共有できる機能がまとまっています。社内の情報を一元管理したい企業におすすめです。
多忙な状況にも対応できる機能や利便性がある
人手不足や過剰な業務で、情報共有に手が回らない状況を打開できる機能があるのも、TUNAGが情報共有の改善に役立つ理由です。ワークフローや日報・タスク依頼の機能を使えば、業務改善にも取り組めます。
また、スマホアプリから手軽に使えてスキマ時間に情報共有しやすいのも魅力です。多忙な従業員にとっても、TUNAGを使った情報共有ならハードルが下がります。
TUNAGを活用した社内情報共有の成功事例
具体例があると、TUNAGのような組織改善ツールを情報共有の改善に活用するイメージが湧きやすいのではないでしょうか。TUNAGを導入して社内の情報共有体制を整備した、5社の事例を紹介します。
ブランドを超えた情報共有でチーム力の強化に成功している事例
「カプリチョーザ」「ハードロックカフェ」など25以上のレストランブランドを展開しているWDI JAPAN様は、社内広報やコミュニケーションに課題を抱えていました。各ブランドが独立して情報を持つようになったためです。
同社ではTUNAGを導入して全社的な動きを可視化し、成功事例や個人表彰について全社的に発信することで企業としての一体感を高めました。ブランドを超えた情報共有に成功した好例です。店舗スタッフ間のコミュニケーションが円滑になり、定着率や帰属意識も向上しています。
関連記事:「ブランドを超えた社内広報」を実現。カプリチョーザなどを展開するWDI JAPANの社内コミュニケーション事例
ドライバーに直接情報が届き、事故件数の減少につながっている事例
ホイテクノ物流株式会社様は、物流業を主な事業としている企業です。導入前の社内の情報伝達は紙媒体や口頭がメインでした。しかしこの方法では情報伝達に遅れが生じる上、一方通行的なコミュニケーションになりがちで、現場での迅速な対応に課題があったといいます。事故防止に関する情報がタイムリーに共有されないことも大きな問題でした。
そこで導入したのがTUNAGです。ドライバーがスマートフォンを通じてリアルタイムに情報を受け取れる、週刊KYT(危険予知訓練)の動画や会社からの通達が迅速に共有されるという環境をつくりました。結果として、情報の可視化と効率化によって、現場での迅速な対応を実現しています。
情報共有の迅速化により、事故防止の取り組みが徹底されて事故件数が減少したのも大きな成果です。また情報共有の効率化で拠点間の交流が活性化し、従業員同士の親近感と一体感が高まりました。
関連記事:「見える化・効率化で従業員満足度向上を目指す」ホイテクノ物流のTUNAG活用事例
部署を超えた情報共有により、業務改善を実現している事例
株式会社タイソンズアンドカンパニー様は、レストラン事業を主に展開し、複数のブランドを運営している企業です。各ブランドが情報を持っており、ブランド間の情報共有が不十分であるために、企業としての連帯感に欠けていました。
TUNAGの導入後は、部署や店舗の垣根を越えた情報共有・コミュニケーションを活性化し、会社独自の文化醸成やエンゲージメントの向上を図りました。結果、ブランドを超えた情報共有が実現しています。全従業員が情報を共有し、意見を活発に交換することで、ブランド間の連携が強化され全体的な業務の効率と質が向上しました。
関連記事:14の飲食ブランドを繋ぐ社内報運用とは - 「店舗内で完結しない横のコミュニケーションが生まれた」
年間500枚以上の紙の削減に成功している事例
株式会社活美登利様は、回転寿司チェーン「回し寿司活」を運営している企業です。同社ではHACCPの衛生管理帳票や各種申請業務が紙媒体で行われており、ペーパーレス化が求められていました。紙媒体の管理は手間がかかるため、業務の効率も低下していたといいます。
TUNAGを導入した目的の一つが、HACCPの衛生管理帳票や各種申請業務をデジタル化するためです。デジタル化によって情報共有のスピードが向上し、全従業員がリアルタイムで情報を受け取れるようになりました。書類の検索性も向上し業務効率が上がっています。
結果として年間500枚以上の紙を削減し、ペーパーレス化と業務効率化を達成しました。サンクスカードを活用し、称賛文化の醸成にも取り組んでいます。
関連記事:店長で止まっていた情報が、アルバイトまで行き届く。回転寿司店が現場DXを推進し、称賛文化の醸成に取り組む
業務連絡の抜け漏れ減少に成功している事例
株式会社ピー・エス・コープ様は、カフェレストランや洋菓子店を全国展開している企業です。同社では社内連絡に個別のチャットツールを使っており、情報の伝達にバラつきが生じていました。特に店舗間での情報共有が不十分で、業務の質や効率に課題があったようです。
同社はTUNAGの導入により、店舗全員が平等に情報を受け取れる環境を整えました。社長メッセージや営業報告などを全てTUNAGアプリで共有することで、全従業員がリアルタイムで情報を取得できるようになっています。また立場を超えた情報発信が可能になり、意見交換や質問も活発化しました。
導入後は業務連絡や情報伝達の抜け漏れが減少し、業務の質が向上しています。また、リアルタイムでの情報共有によって迅速な対応が実現し、顧客サービスの向上にもつながりました。
関連記事:「店舗の全員が、平等に情報を受け取れる」ラ・メゾン・アンソレイユターブルの”アプリで完結する情報共有”とは?
社内の情報共有は目的から改善方法を検討
社内の情報共有を改善することは、企業にとって多くの良い効果をもたらします。しかし必要性が理解されていなかったり情報の所在が不明確だったりすると、改善は進みにくいでしょう。まずは目的や課題を明確にし、従業員が情報共有の改善に取り組みやすい環境をつくることが重要です。
体制を整えた上で共有すべき情報の種類を整理したら、シンプルで分かりやすいルールの策定が必要です。自社に適したツールを選定すると改善が定着します。近年はチャットやファイル共有ツール・社内Wiki・グループウェアなど多彩な選択肢がある上、組織全体の改善にも取り組みたいなら「TUNAG」のような包括的な組織改善ツールも有力な選択肢です。
社内の情報共有は、企業にとっての基盤づくりです。まずは現状を振り返り、目的に合った方法を検討しましょう。