社員のモチベーションを上げる施策10選!成功事例や施策の運用方法も解説

社員のモチベーションを維持、向上させることは、組織の生産性と創造性を高める上で欠かせない要素です。

しかし、チームの意欲を継続的に高める方法に頭を悩ませる人事担当者も多いはずです。

本記事では、社員のモチベーションを上げる10の施策とその成功事例、具体的な運用ステップを解説します。

なぜ社員のモチベーションは低下してしまうのか

社員のモチベーション低下の背景には、さまざまな要因があります。

キュービック社の「ミライトーチ」調査によれば、20代から50代の社会人1,023人のうち、約78.7%が仕事に対してやる気が出ない瞬間があったと回答。とくに「職場の人間関係」が32.5%で最も多く、続いて「業務内容」25.8%、「給与条件」14.4%、「労働時間・休暇の条件」10.1%という結果が出ています。

これらの数字は、職場環境が社員のモチベーションに大きく影響していることを示しています。

モチベーション低下の主な原因は、外発的な動機づけと内発的な動機づけの不足にあります。これらの要因については、次の項目でさらに掘り下げていきます。

参照:社会人の約8割が自覚!仕事のやる気が出ないのは当たり前?原因や対処方法を1,023人に調査 | 【履歴書】Webで無料作成・会員登録不要 | ミライトーチ

外発的な動機づけができていない

外発的動機づけは、外部からの報酬や罰によって行動が促されるものです。ポジティブな外発的動機づけには、昇進やボーナスの獲得、同僚からの賞賛などがあります。

一方、ネガティブな外発的動機づけには、叱責や懲罰の回避、言われたから仕方なく行う行動などが含まれます。

これらの要因が不足していると、社員は仕事に対する即時の刺激や報酬を感じにくく、モチベーションの低下につながる可能性があります。

内発的な動機づけができていない

内発的動機づけは、個人の内部から来る自発的な動機です。アメリカの心理学者エドワード・デシによると、自発的行動を持続させるためには「自律性の欲求」「有能性の欲求」「関係性の欲求」の3つの要素があることを示しています。

自律性の欲求は、自分の意思で行動を選ぶ願望を指し、有能性の欲求は自分のスキルや能力を活用して成果を出すことへの欲求です。関係性の欲求は、他者との良好な関係を築くことへの願望を表します。

これらの要素が満たされないと、社員は仕事に対して内発的な意欲を持ちにくくなり、結果としてモチベーションの低下や仕事への満足度の減少につながる可能性があります。

参照:人を伸ばす力:内発と自律のすすめ - 新曜社

社員のモチベーションを上げる3つのステップ

社員のモチベーションを上げるには、具体的にどのような方法を取るといいのでしょうか。ここでは、3つの取り組みを順にご紹介します。

1. サーベイやアンケートでモチベーション状態を可視化

社員のモチベーションを高めるためには、まずその状態を可視化することが重要です。モチベーション診断ツールやアンケート、サーベイを通じて従業員の仕事に対する熱意や改善が必要な領域を定量的に把握することができます。

これらのツールを利用するメリットは、組織全体や部単位のモチベーション状態や従業員一人ひとりのモチベーションの状況を明確に理解することにあります。サーベイの結果を分析することで、従業員がどの領域で熱意を持っているか、またどの領域で改善が必要か明らかになります。

モチベーションサーベイのスコアが高いほど、従業員のパフォーマンス向上や組織全体の士気が上がるため、企業の成果や従業員の定着率にもプラスの影響を及ぼすことが期待できます。

このように、モチベーションの状態を可視化することは、個々の従業員だけでなく、組織全体の成長に貢献する重要なステップです。

2. 課題に合わせた取り組みを実施

組織全体・部署ごとの課題に合った最適な取り組みや社内制度を実施し、社員のモチベーションアップに努めましょう。また、社員一人ひとりに対しても具体的な目標や悩みに合わせた取り組みを実施し、目標設定を行うことでモチベーションを高めることができます。

目標を設定する際は、短期目標と長期目標の組み合わせを通じて、従業員が達成可能な目標に取り組み、成功体験を積むことでモチベーションを維持しやすくなります。

短期目標は即座の達成感を提供し、長期目標はより大きな達成感と目指すべき方向性を示します。このアプローチは、従業員が自己成長を感じることを助け、仕事への熱意を高めます。

3. 実施した取り組みの効果を分析

設定した目標に対する取り組みの効果を分析することもモチベーション向上のカギです。目標達成の進捗状況や成果を定期的に評価し、可視化することで、従業員は自分の努力が結果にどのように反映されているかを具体的に理解できます。

グラフや表、マッピングなどを用いて進捗を表示し、成果を社内報で共有することは、従業員の達成感を高め、モチベーションの持続に寄与します。

このような透明性のあるフィードバックは、従業員が自己の成長を認識し、次の目標に向けて励む動機付けになるでしょう。

社員の外発的モチベーションを上げる5つの施策

現場の観点から、社員の外発的モチベーションを向上する施策とは、具体的にどのようなことが挙げられるのでしょうか。

ここでは、5つの施策をご紹介します。

1. 金銭的な報酬を充実させる

社員の外発的モチベーションを高めるためには、金銭的な報酬体系の充実が効果的です。

具体的には、昇給やボーナスといった金銭的インセンティブを設けることが一般的です。また、短期的な業績に対するショートターム・インセンティブ(STI)と、長期的な貢献や成果に報いるロングターム・インセンティブ(LTI)の組み合わせが重要です。

たとえば、STIでは成果に応じた賞与を、LTIでは退職金や勤続表彰金などを提供することで、社員の短期的な努力と長期的な貢献の両方を奨励します。

これにより、社員は目の前の成果だけでなく、将来的な目標達成にもモチベーションを持って取り組むことができるようになります。

2. 物質的な報酬を充実させる

金銭面以外にも、福利厚生を充実させることで社員のやる気を上げることができます。

例えば、健康保険や退職金制度、子育てや家のサポートなど、様々な福利厚生があります。これらは社員が安心して働けるようにし、会社への忠誠心を深める効果があります。社員が安心して長く働けるような環境を作ることが、モチベーションを高めるカギになります。

3. 公平公正な評価制度を整える

公平な人事評価制度の整備は、社員のモチベーションを向上させる重要な施策です。評価システムが透明で公正であることが重要で、社員が自分の努力と成果が適切に評価されていると感じることで、働く意欲が高まります。

目標設定、成果の測定、フィードバック提供まで、全てのプロセスにおいて客観的かつ明確な基準を設けることが望ましいです。

また、定期的な評価の見直しや社員からのフィードバックを取り入れ、制度を継続的に改善することも大切です。

このようにして社員一人ひとりの成長をサポートし、組織全体の士気を高めることができます。

4. 称賛の文化を醸成する

職場での称賛の文化を育むことは、社員の感情的な報酬を高める有効な手段です。サンクスカードの配布や功績を称える表彰式、または公開の場での肯定的なフィードバックなど、様々な形で社員の成果と努力を認めることができます。

このような取り組みにより、社員は自分の貢献が価値あるものと認識され、自尊心と所属感が向上します。

参考:サンクスカードとは?職場に導入するメリットや運用ノウハウを紹介

5. 1on1や社員面談を定期的に行う

定期的な1on1や社員面談を行うことは、社員のモチベーションを高めるために欠かせません。このような面談では、上司が部下の悩みや課題に耳を傾け、相談に乗ることができます。

また、期待や役割を明確に伝える良い機会にもなります。社員が自分の声が聞かれ、評価されていると感じることで、仕事への熱意が増し、チーム全体の士気も向上します。

社員の内発的モチベーションを上げる5つの施策

つぎに、社員の内発的モチベーションを促す5つの施策についてご紹介します。

1. 裁量権を与える

社員が自分で決めたことに積極的に取り組むため、適度な裁量権を与えることが重要です。意思決定の機会を増やし、自分の行動が認められる環境を作ることで、自己決定感を高め、内発的なやる気を促します。

自律的な行動を奨励し、社員の承認欲求と有能感を満たすことで、ポジティブな循環が生まれます。

2. 適材適所の人員配置を行う

社員の内発的モチベーションを高めるためには、適材適所による人員配置が効果的です。個々の能力や適性に合った業務を担当させることで、自然とやりがいを感じ、成果を上げやすくなります。

逆に、能力に見合わない過度に単純または複雑な業務はモチベーションの低下につながるため、避ける方がいいでしょう。

適切な業務配分により、社員一人ひとりのパフォーマンス向上と自発的な動機付けを促進します。

3. 成功体験を積み重ねて自信を持たせる

社員に自信をつけさせ、内発的モチベーションを高めるためには、成功体験の積み重ねが効果的です。

はじめは簡単なタスクから始め、徐々に難易度を高めていくことで、社員は自分の成長を実感し、次第により挑戦的な仕事にも前向きに取り組むようになります。

このプロセスで重要なのは、各段階での成果に対する正確なフィードバックと心からの賞賛です。

これにより、社員の達成感が増し、自分の能力を信じる気持ちが強まります。また、成功体験はチーム内で共有することで、他の社員にも良い影響を与え、ポジティブな職場環境を作り出すことができます。

4. 会社の方針への理解・共感を深める

社員が会社のミッションや価値観に共感し、自分の仕事が社会にどのように貢献しているのかを理解することは、内発的モチベーションの向上に欠かせません。

会社が目指すビジョンや、それを達成するための方針への理解を深めるために、定期的なミーティングやワークショップを開催し、社員全員が企業の目標に対する理解を深め、自分の役割が大きな目標達成にどう貢献しているかを認識することが大切です。

これにより、社員は自律性を感じ、自分の仕事に対する意義と責任を強く意識するようになります。

参考:経営理念を浸透するには?成功事例7社から考える具体的な取り組みを解説

5. 従業員同士の信頼関係を構築する

強固なチームを築くためには、従業員間の信頼関係の構築が不可欠です。信頼関係が築かれることで、社員は互いを支え合い、協力しながら目標達成を目指します。

このような環境は、社員が自分の行動がチームや組織に対してポジティブな影響を与えていると感じることができます。

チームビルディングの活動や、オープンなコミュニケーションの場を設けることで、社員同士の理解と尊重が深まり、職場全体の連帯感が高まります。

この結果、社員は自分たちの仕事が単なる個人の成果ではなく、チームの成功に貢献しているという実感を得ることができるでしょう。

社員のモチベーションを向上させた事例3社

最後に、社員のモチベーションを向上させた企業の事例を3つご紹介します。

1. 株式会社BP(サンクスカードの運用)

株式会社BPは、ウェディング事業を中心に幅広いサービスを展開しており、従業員数が2,000名を超える大規模な組織です。

組織内での「承認」の文化を重視し、社内コミュニケーションツール「TUNAG(ツナグ)」を導入してサンクスカードや日報の運用、リファラル採用などを行いました。

効果として、 アルバイトの定着率が30%改善し、3ヶ月で300名の採用に成功。サンクスカードを通じて社員間の承認が活発化し、組織全体のコミュニケーションとモチベーションが向上しました。

事例記事はこちら>>アルバイト定着率が30%改善、3ヶ月で300名採用:BPが「友達に紹介したくなるバイト先」を作るまで

2. 株式会社サムライト(自己研鑽の推進とインセンティブ付与)

株式会社サムライトは、コンテンツマーケティング事業などを手掛ける企業です。

同社では、「サムカレッジ」という社内教育プログラムを通じて社員の自己研鑽を促進しました。このプログラムでは、社員が講師となり専門知識を共有し、受講後には「単位」を獲得でき、一定単位で支援金が得られる仕組みを導入しました。

TUNAG(ツナグ)を活用して講座情報や受講報告を共有し、社員間のコミュニケーションを促進しました。この取り組みにより、社員は自発的に学び、成長する機会を得るとともに、組織全体で学びを楽しむ文化が醸成され、モチベーションの向上と知識レベルの全体的な向上が実現しました。

事例記事はこちら>>行動指針が浸透する“サムカレッジ”の取り組みとは。社員の自発的な学びを楽しく促す「社内イントラ」として活用

3. 株式会社ウェルカム(リモート環境下での相互コミュニケーション施策)

株式会社ウェルカムは、「DEAN & DELUCA」などのブランドを展開する企業で、TUNAG(ツナグ)を導入して組織全体のコミュニケーションを促進しています。

とくに緊急事態宣言下での全店休業時に、代表からのメッセージ発信や社員間の情報共有が活発に行われました。

リモート環境下でも社員のモチベーションを維持し、休業中もポジティブなコミュニケーションが続きました。代表からの定期的なメッセージや、社員同士の日常を共有することで、組織全体の結束力が高まりました。

事例記事はこちら>>「緊急事態宣言でも仲間と繋がれた事が心強かった」従業員2,000名に代表の想いが届き、繋がりを生んだコミュニケーション施策

まとめ | 社員のモチベーションを向上させるには

経営者や人事担当者にとって、社員のモチベーション管理は避けて通れない重要課題です。モチベーションの低下は組織に様々な悪影響を及ぼすため、企業や職場の魅力向上に努めることが重要です。

単に報酬や名誉を提供するだけでは、モチベーションの向上は一時的なものに留まりがちです。より持続的な効果を期待するならば、「内発的動機付け」がカギとなります。これは個人の内面から湧き出る動機によって、行動や意欲が自然と高まる状態を指します。このためには、部下への適切な声掛けや、他社の成功事例から学ぶことも有効です。

社員一人ひとりの内発的な動機を理解し、それを支える環境を整えることで、モチベーションの持続的な向上を目指しましょう。

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