【2025年最新】サンクスカード10選を比較!おすすめツールと導入のポイントを紹介
コミュニケーションの機会が減少傾向にある現在のビジネス環境において、サンクスカードをポジティブなメッセージを伝える手段として、採用する企業が増えています。実際に、サンクスカード制度を導入した企業では活気あるコミュニケーションが生まれ、従業員同士の連携が深まるといったメリットが多数報告されています。そこで本記事では、サンクスカードの概要や制度導入時のポイント、さらにおすすめのツールを紹介します。
サンクスカードの仕組みと機能
サンクスカードは、従業員同士が互いに感謝の気持ちを伝え合う、温かい社内文化を育むためのツールです。まずは、サンクスカードの基本的な仕組みと、導入によって期待できる効果について、一緒に見ていきましょう。
従業員が日々の感謝を紙やデジタルのカードに記して送り合う制度
サンクスカードとは、その名の通り「感謝」を伝えるための仕組みです。仕事で助けてくれた人や、日々のちょっとした気配りに対して感謝する際に、カードとして相手に渡してその意を伝えます。
カードを渡す対象範囲に決まりはありません。お世話になった上司や同僚はもちろん、チーム外のメンバーや他部署の従業員に渡しても構いません。
感謝の気持ちを「見える化」することで、職場のコミュニケーションを活性化し、より良い人間関係を築くことを目的としています。
サンクスカード導入が効果的な企業の特徴
サンクスカードは、以下のような課題を抱えている企業で効果を発揮するでしょう。
- 離職率が高い企業
- 部署間のコミュニケーションが不足している企業
- 人間関係の課題を抱える企業
- 感謝や称賛の文化が根付いていない企業
また部署間の壁を取り払い、連携や協力を促進することで、組織全体の一体感を育む効果も期待できます。
サンクスカードで社内がどのように変わるか
サンクスカードを導入することで、職場の人間関係や雰囲気にどのような変化が見られるのでしょうか?ここでは、具体的にどのようなプラスの変化が起こるかを説明します。
ポジティブなコミュニケーションを促進する
業務が多忙になるほど、メンバー同士のやりとりが連絡事項に偏りがちになり、感謝の気持ちが伝わりにくくなります。特にデスクレス業務などで普段メンバー同士の交流が少ない場合、仕事に対する感謝や評価が生まれにくく、逆に他の従業員の失敗ばかりに目が行くようになってしまいます。
サンクスカードを活用すると、小さな気配りや工夫にも目が向き、手軽に「ありがとう」を伝え合える環境が育ちます。ポジティブなコミュニケーションが組織全体に広がりやすくなり、メンバー間の信頼関係が自然に高まります。
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従業員のやりがいや会社への帰属意識を高める
自分の行動がチームや他のメンバーにどのように役立っているのかを実感できない状態が続くと、やりがいや会社への愛着が薄れてしまいます。
特に、さりげない気配りや小さな仕事が誰にも評価されないと、次第にそれをやる人が少なくなってしまい、やがて業務に支障が出る事態にもなりかねません。
サンクスカードで感謝を伝えると、小さな貢献が誰かに喜ばれたことを具体的に知る機会が増えます。毎日の業務報告では言及されにくい取り組みにもスポットが当たり、従業員は自分の存在が不可欠であると認識できるようになるでしょう。
こうした気持ちが積み重なると、会社への帰属意識が高まり、より積極的に仕事に取り組む姿勢が育まれます。
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離職率の低下と採用力の向上
職場の雰囲気が冷え込んでいたり、自分の努力が周囲に伝わりにくいと感じたりする場合、従業員は転職を検討しやすくなるといわれています。
サンクスカードでポジティブなやりとりが活発になると、人間関係が良好になり、退職を思いとどまる要因が増えます。
さらに、社外向けに「感謝を大切にする企業文化」を伝えられるため、就職活動中の人材からの評価も高まる可能性があります。
現場からのフィードバックを取り入れてサンクスカードの活用方法を洗練させることで、従業員定着率と採用力の両面でメリットを得られるでしょう。
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エンゲージメント向上に優れた多機能ツール
サンクスカードの導入には、紙とデジタルの2パターンがありますが、おすすめはデジタルです。紙の場合、印刷費がかかりますがデジタルの場合はかかりません。加えて、誰が誰にサンクスカードを、どのような内容で渡したのかが記録できるので、評価の対象とすることもできます。
サンクスカードの機能が備わっているツールは多くあります。まずは、エンゲージメント施策の一環としてサンクスカードが備わっている多機能ツールを紹介します。
TUNAG
TUNAGのサンクスカードの特徴
- 季節やイベントごとに合わせたデザインテンプレートを多数用意
- 社内ポイントとのひも付けが可能
- 経営理念や文化を反映させたオリジナルのサンクスカードを登録できる
TUNAG(ツナグ)は、株式会社スタメンが提供するクラウド型の組織改善サービスです。エンゲージメント向上を目的としており、サンクスカード機能を社内ポイント制度と連携させたり、送信・受信数をデータとして分析してマネジメントに活用することも可能です。
さらに、社内掲示板や社内チャット機能、タスク依頼機能、タイムライン機能といったコミュニケーションを活性化させる機能に加え、コンビニやカフェで利用できる福利厚生クーポンなど、従業員の満足度を高めるための多彩な機能がそろっています。感謝や称賛の文化を醸成し、従業員のエンゲージメントやモチベーション向上をサポートします。
サンクスカードの導入だけでなく、エンゲージメント向上やコミュニケーション活性化といった組織全体の課題を解決したい企業に最適なオールインワンプラットフォームです。
カスタマイズ性が高く、専任担当者からの手厚いサポートも提供されているため、初めてエンゲージメントツールを導入する企業でも安心して利用できます。
TUNAG(ツナグ)|組織を良くする組織改善クラウドサービス
THANKS GIFT
THANKS GIFTのサンクスカードの特徴
- MVP・表彰機能がある
- 貯めたコインは景品と交換可能
THANKS GIFTは、株式会社Take Actionが提供するグループウェアツールです。その最大の特徴は、手軽にコインを贈り合える仕組みにあります。獲得したコインは社内ポイントとして蓄積され、AmazonギフトやQUOカードPayといったサービスと連携させることが可能です。
また、組織サーベイ機能を搭載しており、モチベーション管理や離職の予兆検知、人材配置の最適化など、さまざまな用途で活用できます。「感謝」をきっかけに社内コミュニケーションを活性化させ、従業員が会社をより好きになるような環境を目指す経営者に特におすすめのツールです。
Agelu(あげる)
Ageluのサンクスカードの特徴
- 用途の異なる3種類のメッセージ投稿機能
- ダッシュボードで感謝のやりとりを集計できる
Ageluは、インターリンク株式会社が提供するツールで、「ムリなくユルいコミュニケーションをしよう」をコンセプトに設計されています。
このツールは、「感謝を贈る」「自由に投稿する」「投稿にレスポンスする」という三つのシンプルなコミュニケーション機能を備えており、従業員エンゲージメントを向上させることができます。Webブラウザがあればすぐに導入可能で、操作は簡単です。SNSのような感覚で気軽に使える点が特徴です。
また、ダッシュボード機能を通じて、感謝のやりとりを集計・表示でき、そのデータを基に従業員同士の関係性を相関図として可視化することが可能です。人間関係の把握にも役立つ、従業員主体のコミュニケーション活性化ツールです。
従業員の行動可視化に優れたツール
サンクスカードは、コミュニケーションの活性化以外にも、誰が誰にどのような内容のカードを送ったかで、従業員の行動を可視化するのにも役立ちます。
従業員の行動の可視化は、組織課題の発見にもつながります。ここでは従業員の行動可視化に優れたサンクスカード機能のあるツールを紹介します。
Unipos
Unipos(ユニポス)のサンクスカードの特徴
- ポイントを添えて感謝・称賛メッセージを投稿可能
- ポイントは組織の社風や文化に沿った形で交換可能
- 投稿数・拍手数・流通ポイントの可視化
Unipos(ユニポス)は、Unipos株式会社が提供するサービスで、組織と人の行動力を引き出し、企業カルチャーの変革を目指すツールです。
このサービスには、感謝や称賛、激励のメッセージを投稿できる機能があり、従来のサンクスカード機能に加えてポイントを添えて送ることができます。投稿された内容はデータとして可視化されるため、組織内の変革の兆しや、部署別のパフォーマンスや課題を迅速に把握することが可能です。
さらに、部署を超えた投稿やハッシュタグ機能を活用することで、組織全体で挑戦した事例や取り組みの規模、関わった人数を把握することができます。積極的にカルチャー変革を推進したい企業に最適なツールです。
シナジーHRサンクス
シナジーHRサンクスのサンクスカードの特徴
- もらった・贈ったサンクスカードは個人ページで閲覧可能
- 企業理念や行動指針に合わせたアイテムをメッセージと合わせて贈ることが可能
- 定期レポートを自動配信
シナジーHRサンクスは、Sharin株式会社が提供するクラウド型のサンクスカード運用サービスです。
このサービスの特長は、感謝や貢献を明確に可視化できる点です。例えば、業務に対してどの従業員がどのように貢献したかを確認できるほか、感謝を広める活動が活発な従業員を特定することも可能です。
その結果、組織内での貢献の見える化が進み、従業員同士のモチベーションやエンゲージメントの向上につながります。
また、紙のサンクスカードを使っていた企業もスムーズにデジタル運用へ移行できる仕組みが整っています。直感的で分かりやすいシンプルな機能構成により、マニュアルがなくても簡単に操作できるため、これまでサンクスカードに慣れていなかった企業でも導入がしやすい点も魅力です。結果として、社内コミュニケーションの活性化に大きく貢献するでしょう。
シナジーHRサンクス|感謝の贈り合いでコミュニケーション活性化
RECOG
RECOGのサンクスカードの特徴
- 送信と可視化がしやすいレター機能
- 直感的に使えるUI/UX
- さまざまなデータからのAI分析
RECOG(レコグ)は、株式会社シンクスマイルが提供するチームワークアプリです。メンバー同士の感謝や称賛を通じて、組織内のコミュニケーションを活性化し、課題解決を目指すことができます。
このサービスは、感謝や称賛の気持ちを伝える「レター機能」により、前向きなコミュニケーションを促進します。「レター」を月10通以上贈ると、世界中の子どもたちに給食1食分相当の寄付が贈られるという機能が付いているのも特徴です。
また、社内掲示板として活用できる「投稿機能」では、ノウハウの共有や情報発信がスムーズに行えます。さらに、個人やグループ間のクローズドなやりとりをサポートする「トーク機能」を備えており、チーム内のやりとりや、上司との直接的な会話も可能です。
上記のようなやりとりをデータとして蓄積し、組織分析に使うことができます。個人の強みやチームの状態を分析し、新たなリーダーの発掘や組織の状況把握に役立てることが可能です。これにより、組織内の信頼関係を強化し、心理的安全性の高い環境づくりに貢献します。
豊富なテンプレートや機能があるツール
サンクスカードにさまざまなバリエーションがあるとモチベーションが上がる従業員も増えてくるのではないでしょうか。そのような豊富なテンプレート、サンクスカードに付随する機能があるツールを紹介します。
TeamSticker
TeamStickerのサンクスカードの特徴
- Microsoft Teamsとの連携が可能
- オリジナルステッカーが開発できる
TeamSticker(チームステッカー)は、株式会社コミュニティオが運営しているサービスです。そのため、同社のツールであるMicrosoft Teamsとスムーズに連携することができます。Microsoft Teamsを通じて全従業員に、感謝のメッセージやキャンペーンについてアナウンスすることも可能です
シンプルな操作で感謝のメッセージを送信でき、受け取った側はそのフィードバックを通じてモチベーションを向上させることができます。
加えて、カスタマーサクセスチームが感謝・称賛の文化がきちんと企業に根付くまで、並走してサポートを行ってくれます。導入企業による交流会も開催されており、企業の人脈を広げたい方にもおすすめです。
サイボウズ Office
サイボウズ Officeのサンクスカードの特徴
- カスタムアプリとして追加できる
- 自分宛てのサンクスカードはトップページで通知
- 他のサイボウズ Officeの機能も豊富に使える
サイボウズ Officeは、サイボウズ株式会社が提供しているグループウェアです。掲示板やワークフロー、スケジュール機能などの基本的なものから、メールや報告書の作成などのやりとりなど、オフィス業務を一貫して担うことができます。
その他、100種類以上の豊富なカスタムアプリがあり、サンクスカードはその中の一つです。メール形式でメッセージとともに送ることが可能で、集計やソート機能が使えます。そのため、サンクスカードの数に応じたインセンティブや表彰などが可能です。
サンクスカード以外にも、オフィス業務を一つのアプリで完結させたい企業におすすめのアプリとなっています。
GRATICA
GRATICAのサンクスカードの特徴
- 1,500枚以上の多彩なサンクスカードデザイン
- 直感的な操作性
- Microsoft TeamsやSlackなどのビジネスチャットツールと連携可能
GRATICA(グラティカ)は株式会社オウケイウェイヴが運営しており、従業員同士が感謝の気持ちを簡単に伝え合えるデジタルサンクスカードサービスです。このクラウドサービスでは、1,500種類以上の多彩なデザインの中から、相手やシーンに最適なカードを選び、感謝のメッセージを添えて送信することができます。
ユーザーフレンドリーなインターフェースにより、初めての利用者でも直感的に操作でき、マニュアル不要でスムーズに活用できます。送受信されたサンクスカードは全社で共有され、「いいね」やコメント機能を通じて、自然と社内コミュニケーションが活性化します。
さらに、カードのやりとりで蓄積される「サンクスポイント」は、各種ギフトと交換可能なため、感謝の気持ちを具体的な形で表現することができます。また、Microsoft TeamsやSlackといったビジネスチャットツールとも連携可能で、既存の業務フローに無理なく組み込める点も魅力です。
GRATICAは、こうした機能を通じて、社内のつながりを深め、従業員の満足度向上や離職率の低下といった効果をもたらします。感謝を文化として根付かせたい企業にとって、理想的なツールといえるでしょう。
OH!KIMOCHI
OH!KIMOCHIのサンクスカードの特徴
- 直感的なインターフェース
- 100ユーザーまで月額5,000円から利用可能な明確な料金体系
- SlackやChatworkなどのチャットサービスと連携できる
OH!KIMOCHI(オキモチ)は、株式会社インサイトが提供するサービスです。ユーザーは、送りたい相手を選び、メッセージを入力して送信するだけで、カードがタイムラインに表示され、受取人にポイントが付与されます。たまったポイントをデジコなどのギフトポイントに交換可能です。
このシンプルな操作性により、日常業務の中でも無理なく取り入れることが可能です。
さらに、SlackやChatworkなどの外部チャットサービスと連携することで、リアルタイムに通知を受け取ることができ、既存の業務ツールとの統合もスムーズです。
コスト面でも導入しやすく、サンクスカードをお試しで導入してみたい企業にも向いているツールといえます。
サンクスカードの制度を導入する上での注意点
サンクスカードは、感謝の気持ちを伝えると同時に、組織の結び付きを強める重要な役割を果たします。しかし、その運用方法を誤ると、逆効果となる場合もあります。制度の趣旨を守りつつ、負担なく習慣化できる仕組みを作ることが成功の鍵です。以下では、サンクスカード制度をスムーズに導入するための具体的な注意点を紹介します。
気軽に送れることが重要
サンクスカードの制度がうまく機能するには、「簡単に」「手軽に」感謝を伝えられる仕組みが欠かせません。
紙だけでなく、デジタル化したツールを利用すれば、スマートフォンやPCから短時間で送信が可能になります。
また、メッセージ内容に過度な具体性を求めたり、内容へのダメ出しは避けるべきです。手間がかかる制度は従業員の負担となり、日常業務の妨げになるだけでなく、感謝を伝える行為そのものが形式的になってしまうリスクがあります。
送る側も受け取る側も気軽に利用できるよう、設計段階で手軽さを最優先に考えることが重要です。
感謝の強制はNG
サンクスカードの本来の目的は、従業員間で自然な感謝の気持ちを伝え合うことにあります。しかし、感謝を義務としてしまうと、制度の意義が損なわれます。
「1週間に〇回送る」といった送信数のノルマを設定すると、感謝の言葉が形式的で義務的なものになりがちです。その結果、受け取る側も送る側も、制度へのモチベーションが低下する恐れがあります。加えて目標達成のために親しい人に送るようななれ合いや、上司やリーダーへの忖度が発生し、人間関係がいびつになってしまう可能性も捨てきれません。
ノルマではなく、感謝したいときに自由にカードを送れる仕組みにすることで、制度が自然と職場に浸透し、信頼関係の強化につながります。
インセンティブを設ける
サンクスカード制度の活用を促進するためには、適切なインセンティブを設けることが効果的です。例えば、一定数のサンクスカードを受け取った従業員を「感謝マスター」として表彰する、ポイントを付与して商品やサービスと交換可能にする、さらには成果として給与に反映させるといった具体的なメリットを付加する方法があります。
その結果、感謝を伝える行為そのものに価値を感じやすくなり、制度への参加意欲が高まります。ただし、インセンティブが行き過ぎると、感謝の目的が報酬のためだけになりかねません。従業員のモチベーションを高めつつ、制度の意義を保つバランスが大切です。
ポジティブな文化をつくることで働きやすい職場づくりを
感謝の気持ちを伝える文化を育むことは、従業員の働きやすさや職場の雰囲気を大きく向上させます。サンクスカードは、日常的な「ありがとう」を形にし、感謝を見える化することで、職場全体にポジティブなエネルギーを広げる重要なツールです。
この仕組みを導入することで、業務の枠を超えた従業員同士のつながりが深まり、連携や協力の意識が高まります。
また、感謝の共有は、従業員が自分の貢献が周囲に認められていると実感する機会を増やし、自己肯定感や会社への帰属意識を高める効果があります。
その結果、離職率の低下や採用力の向上といった、企業にとっての長期的なメリットも期待できます。サンクスカードは、職場に感謝の文化を根付かせ、心理的安全性の高い環境をつくるための手段です。感謝が循環する職場は、従業員がより主体的に、そして意欲的に働ける場となるでしょう。